ボタフォゴの公式YouTubeチャンネルが8月7日、リオ市南部の本田圭佑の自宅で行なった約20分間のインタビュー映像を公開した。
本田は今年2月の入団以降感じていることやコロナ禍による自粛期間中に考えたこと、教育活動をする理由、そしてブラジルリーグへの抱負やチームメイトとの関係、ボタフォゴでキャプテンを務めることの意味など、多岐に渡るテーマについて率直かつ饒舌に語っている。
冒頭でインタビュアーは、本田について「ブラジルで最も愛されている日本人」と紹介した。
本田は、かなり伸びた髪が黒と金色で斑模様になっており、黒い七分袖のシャツに黒いズボン。ボタフォゴのロゴが入った黒と白のマスクをしている。そしてポルトガル語の質問に英語で答えている。その要旨は以下の通り。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a013073c2d6c4e8f86ce17e9049eda43b72f6b32
本田は今年2月の入団以降感じていることやコロナ禍による自粛期間中に考えたこと、教育活動をする理由、そしてブラジルリーグへの抱負やチームメイトとの関係、ボタフォゴでキャプテンを務めることの意味など、多岐に渡るテーマについて率直かつ饒舌に語っている。
冒頭でインタビュアーは、本田について「ブラジルで最も愛されている日本人」と紹介した。
本田は、かなり伸びた髪が黒と金色で斑模様になっており、黒い七分袖のシャツに黒いズボン。ボタフォゴのロゴが入った黒と白のマスクをしている。そしてポルトガル語の質問に英語で答えている。その要旨は以下の通り。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a013073c2d6c4e8f86ce17e9049eda43b72f6b32
インタビューに応じた本田圭佑
―ボタフォゴ入団後、この半年を振り返ってもらえますか?
「(2月7日に)ブラジルに到着したときは(サポーターの歓迎ぶりに)驚きました。残念ながら僕たちはまだサポーターの前でプレーできていないですが(注:8月11日現在、ブラジルでは無観客試合が続いている)。僕がここへ来たのは、多くのサポーターが加入を望んでくれたから。スタジアムで、サポーターの前でプレーできる日を心待ちにしています」
―自粛を余儀なくされた時期に考えていたことを教えてください。
「多くのことを考えていました。誰も予測できなかったことが起きたことで、自分の人生について考えざるを得なかったので。(ブラジルも含めた)多くの国の政府は人々が働くことを禁じ、家にとどまらなければならなかった。
その一方で、生活のために(外へ出て)働かなければならない人たちがいます。誰もこのウイルスのために死にたくはない。すべての事柄には、ポジティブな面とネガティブな面がある。新型コロナ禍においてもポジティブな部分を見つけたいとは思うが、大勢の人が亡くなってしまったことは悲しい。しかも、すぐには最善の解決方法が見つかりそうにない。長期的になりそうな中で、僕たちは忍耐強くならなければならない」
―あなたはアジアから来て、我々とは異なる文化を持っています。これまで多くの国の多くのクラブでプレーしており、国際経験が豊富です。ブラジルのフットボールのどこに興味を覚えていますか?
「ブラジルリーグについては、まだわからないことが多い。誰もが『日程に適応するのがとても難しい。巨大な国で、地域によって気候が異なり、試合間隔が短い』と言いますからね。パウロ・アウトゥオリ監督も『我々には11人以上の選手が必要だ。さもなければ、この困難なリーグは戦えない』と話していますし。
僕は今、ブラジルのフットボールについて学んでいるところです。どうして、ブラジルが世界一強いのか――ACミランやCSKAモスクワなどで多くの優れたブラジル人選手と一緒にプレー、もしくは対戦してきました。だからこそブラジルのフットボールを経験し、楽しみながら学び、自分自身をさらに高めたいと思っている」
―あなたは、ボタフォゴの選手たちに何を伝えたいと思っていますか?
「自分の経験を伝えたいですね。ここには優れたテクニックとフィジカル能力を備えた選手がいる。だけどフットボールでは組織力が大切。1人の力だけでは(試合に)勝てない。個人としてではなく、チームで勝たなければならない。大切なのはチームの戦略は何か、目的は何かを理解すること。
僕たちは、強いチームに負けることはあっても同格以下のチームに負けてはいけないし、シーズンを通じて、同じクオリティを維持しなければならない。このことをチームメイトに伝えていきたい」
―あなたは、フットボール以外のことにも強い関心を持っています。ボタフォゴには今季、下部組織からトップチームに昇格したマテウス・ナシメントという16歳の選手がいるが、彼と最初に会ったとき、あなたは「学校で勉強しているか?」と尋ねていました。選手が勉強をすることの重要性についてどう考えますか?
「僕の教育関連の活動は、かつて南アフリカやその他の国を訪れたときの経験に基づいています。若い選手にアドバイスを与えたり、若者や子供と触れ合うのが好きなんです。
教育が素晴らしいのは、身に付けたスキルや知識は一生涯なくならないからです。お金やその他の資産は下手をするとなくなるが、スキルや知識はなくならない。どこで生まれようと、お金があろうとなかろうと、すべての子供に質の高い教育を受ける機会を与えたい。そのために活動しているんです」
―あなたがボタフォゴでどのように迎えらえれたか、そして今どう感じているかを教えてください。
「僕がポルトガル語を話せないにもかかわらず、みんなとても温かく迎えてくれました。そのことに、とても感謝している。ここでチームメイトやサポーターと過ごしている時間は、生涯忘れないでしょうね。
そのお返しとして、僕は試合でも練習でもベストを尽くしている。ボタフォゴは素晴らしいクラブ、家庭的なクラブであり、愛しています」
―DFのマルセロ(ベネヴェヌート)、ボランチのカイオ・アレシャンドレら下部組織出身の若手たちは、あなたの横でプレーすることで夢を実現している。あなたは彼らと冗談を言い合ったりして触れ合っているが、このような関係はピッチ内での連携にどんな影響を与えていると思いますか?
「彼らは良い友人で、いつも一緒にいて、より良く分かり合えている。これは試合をするうえで非常に重要なこと。僕たちは、互いに信頼し合わなければならないですから。MFナザリオ、GKガチットらともよく話をします。それによって、僕たちは少しずつ相互理解を深めていると思う」
―ボタフォゴのキャプテンで、チームリーダーにして技術的なリーダーでもあることをどう考えていますか? また、中盤の少し深い位置でカイオとコンビを組んで試合を組み立てていることについては?
「僕はこのクラブを誇りに思うし、ブラジルで最も大きくて最も歴史が長いクラブの1つでキャプテンを務めている自分も誇りに思っています。
僕が外国人で、ポルトガル語を話せないにもかかわらずキャプテンを任されたことは光栄だし、キャプテンとして僕は自分がチームのために何ができるか、どんな行動をすべきか、何を言うべきかをいつも考えています。
カイオら若い選手は、チーム全体のことを考え過ぎず、自分の特長を発揮して自由にプレーしていいと思う。僕は彼らのプレーを見てバランスを取り、チーム全体のことを考える。そうすることで、チームは格段に良くなると思う。(チームとして)昨年よりはるかに良いプレーをしたいですね」
この映像には、4日間で3万5000回以上再生され、約8500人が高評価を与え、800近いコメントが寄せられている。
ブラジル人のある女性ファンは「本田が出場した3度のワールドカップで、日本代表の試合を見ていた。その本田がボタフォゴでプレーしてくれて、最高に嬉しい」、男性ファンは「本田のいないボタフォゴなんて、もはや考えられない。私はこの日本人が大好きだ」と書き込んでいる。
これから、ボタフォゴは8月8日に開幕したブラジルリーグと8月末に再開されるコパ・ド・ブラジルを戦う。
ブラジルリーグ1部には20チームが参加し、基本的に上位6チームが来年のコパ・リベルタドーレスのグループステージ出場権を、7位と8位がその予備戦出場権を獲得。9位から14位までにコパ・スダメリカーナ出場権が与えられ、17位以下は2部へ降格する。
「(2月7日に)ブラジルに到着したときは(サポーターの歓迎ぶりに)驚きました。残念ながら僕たちはまだサポーターの前でプレーできていないですが(注:8月11日現在、ブラジルでは無観客試合が続いている)。僕がここへ来たのは、多くのサポーターが加入を望んでくれたから。スタジアムで、サポーターの前でプレーできる日を心待ちにしています」
―自粛を余儀なくされた時期に考えていたことを教えてください。
「多くのことを考えていました。誰も予測できなかったことが起きたことで、自分の人生について考えざるを得なかったので。(ブラジルも含めた)多くの国の政府は人々が働くことを禁じ、家にとどまらなければならなかった。
その一方で、生活のために(外へ出て)働かなければならない人たちがいます。誰もこのウイルスのために死にたくはない。すべての事柄には、ポジティブな面とネガティブな面がある。新型コロナ禍においてもポジティブな部分を見つけたいとは思うが、大勢の人が亡くなってしまったことは悲しい。しかも、すぐには最善の解決方法が見つかりそうにない。長期的になりそうな中で、僕たちは忍耐強くならなければならない」
―あなたはアジアから来て、我々とは異なる文化を持っています。これまで多くの国の多くのクラブでプレーしており、国際経験が豊富です。ブラジルのフットボールのどこに興味を覚えていますか?
「ブラジルリーグについては、まだわからないことが多い。誰もが『日程に適応するのがとても難しい。巨大な国で、地域によって気候が異なり、試合間隔が短い』と言いますからね。パウロ・アウトゥオリ監督も『我々には11人以上の選手が必要だ。さもなければ、この困難なリーグは戦えない』と話していますし。
僕は今、ブラジルのフットボールについて学んでいるところです。どうして、ブラジルが世界一強いのか――ACミランやCSKAモスクワなどで多くの優れたブラジル人選手と一緒にプレー、もしくは対戦してきました。だからこそブラジルのフットボールを経験し、楽しみながら学び、自分自身をさらに高めたいと思っている」
―あなたは、ボタフォゴの選手たちに何を伝えたいと思っていますか?
「自分の経験を伝えたいですね。ここには優れたテクニックとフィジカル能力を備えた選手がいる。だけどフットボールでは組織力が大切。1人の力だけでは(試合に)勝てない。個人としてではなく、チームで勝たなければならない。大切なのはチームの戦略は何か、目的は何かを理解すること。
僕たちは、強いチームに負けることはあっても同格以下のチームに負けてはいけないし、シーズンを通じて、同じクオリティを維持しなければならない。このことをチームメイトに伝えていきたい」
―あなたは、フットボール以外のことにも強い関心を持っています。ボタフォゴには今季、下部組織からトップチームに昇格したマテウス・ナシメントという16歳の選手がいるが、彼と最初に会ったとき、あなたは「学校で勉強しているか?」と尋ねていました。選手が勉強をすることの重要性についてどう考えますか?
「僕の教育関連の活動は、かつて南アフリカやその他の国を訪れたときの経験に基づいています。若い選手にアドバイスを与えたり、若者や子供と触れ合うのが好きなんです。
教育が素晴らしいのは、身に付けたスキルや知識は一生涯なくならないからです。お金やその他の資産は下手をするとなくなるが、スキルや知識はなくならない。どこで生まれようと、お金があろうとなかろうと、すべての子供に質の高い教育を受ける機会を与えたい。そのために活動しているんです」
―あなたがボタフォゴでどのように迎えらえれたか、そして今どう感じているかを教えてください。
「僕がポルトガル語を話せないにもかかわらず、みんなとても温かく迎えてくれました。そのことに、とても感謝している。ここでチームメイトやサポーターと過ごしている時間は、生涯忘れないでしょうね。
そのお返しとして、僕は試合でも練習でもベストを尽くしている。ボタフォゴは素晴らしいクラブ、家庭的なクラブであり、愛しています」
―DFのマルセロ(ベネヴェヌート)、ボランチのカイオ・アレシャンドレら下部組織出身の若手たちは、あなたの横でプレーすることで夢を実現している。あなたは彼らと冗談を言い合ったりして触れ合っているが、このような関係はピッチ内での連携にどんな影響を与えていると思いますか?
「彼らは良い友人で、いつも一緒にいて、より良く分かり合えている。これは試合をするうえで非常に重要なこと。僕たちは、互いに信頼し合わなければならないですから。MFナザリオ、GKガチットらともよく話をします。それによって、僕たちは少しずつ相互理解を深めていると思う」
―ボタフォゴのキャプテンで、チームリーダーにして技術的なリーダーでもあることをどう考えていますか? また、中盤の少し深い位置でカイオとコンビを組んで試合を組み立てていることについては?
「僕はこのクラブを誇りに思うし、ブラジルで最も大きくて最も歴史が長いクラブの1つでキャプテンを務めている自分も誇りに思っています。
僕が外国人で、ポルトガル語を話せないにもかかわらずキャプテンを任されたことは光栄だし、キャプテンとして僕は自分がチームのために何ができるか、どんな行動をすべきか、何を言うべきかをいつも考えています。
カイオら若い選手は、チーム全体のことを考え過ぎず、自分の特長を発揮して自由にプレーしていいと思う。僕は彼らのプレーを見てバランスを取り、チーム全体のことを考える。そうすることで、チームは格段に良くなると思う。(チームとして)昨年よりはるかに良いプレーをしたいですね」
この映像には、4日間で3万5000回以上再生され、約8500人が高評価を与え、800近いコメントが寄せられている。
ブラジル人のある女性ファンは「本田が出場した3度のワールドカップで、日本代表の試合を見ていた。その本田がボタフォゴでプレーしてくれて、最高に嬉しい」、男性ファンは「本田のいないボタフォゴなんて、もはや考えられない。私はこの日本人が大好きだ」と書き込んでいる。
これから、ボタフォゴは8月8日に開幕したブラジルリーグと8月末に再開されるコパ・ド・ブラジルを戦う。
ブラジルリーグ1部には20チームが参加し、基本的に上位6チームが来年のコパ・リベルタドーレスのグループステージ出場権を、7位と8位がその予備戦出場権を獲得。9位から14位までにコパ・スダメリカーナ出場権が与えられ、17位以下は2部へ降格する。