【札幌】新型コロナで1か月千葉合宿17日打ち上げ…宮沢裕樹主将「より強い一体感」

スポーツ報知
本番さながらの表情で練習に臨むMF宮沢主将(右)ら札幌の選手たち

 J1北海道コンサドーレ札幌は17日、先月22日から続いた千葉キャンプを打ち上げ、敵地・仙台戦(18日、ユアスタ)に乗り込む。16日はミハイロ・ペトロヴィッチ監督(62)の細かい指示も飛ぶなか、5対5など実戦的なメニューを消化。MF宮沢裕樹主将(31)が「より強い一体感が生まれた」と総括するキャンプの成果を昨年2連敗の仙台相手に発揮し、リーグ再開後の敵地4連戦を勝利で締めくくる。

 長かった千葉キャンプも残り1日。再開後3戦は中3日続きでリカバリーにも比重を置いたが、12日湘南戦(0△0)から約1週間空いたことで、16日は各選手が戦術練習にもじっくり向き合えた。MF宮沢は「リカバリー、試合の流れから今日はしっかり練習できた。仙台はもちろん、その後も試合は続く。ここでいいトレーニングができたのは大きい」と充実感を口にした。

 新型コロナウイルス禍での前例のない再開を迎え、リーグ全体の円滑な進行も助けるべく様々な制限を受け入れ戦ってきた。度重なる長距離移動を控えた敵地4連戦へ、6月22日からは千葉に拠点を置いてきた。今週14日のオフも選手は宿泊先周辺で“密”を避け、散歩などをした程度。家族に会うことも大浴場につかることもできずストレスがなかったわけではない。それでも「様々な制限もありタフな状況だったが、サポートしてくれたクラブやサッカーファミリーに感謝しかない」と主将が代弁するように、全員がピッチでの恩返しに力を注いできた。

 鹿島戦(8日、2〇0)でのFW鈴木武蔵(26)の負傷などアクシデントもあったが、各自が貢献を目指す中でDF田中駿汰(23)、MF金子拓郎(22)、高嶺朋樹(22)の大卒トリオやブラジル人FWドウグラスオリベイラ(25)の台頭など、確かな底上げもあった。背番号10は「(誰が入っても)チームとして違和感なくやれている。一緒に過ごすことで勝ちへの思いや一体感が生まれてきた」とキャンプでの収穫を強調した。

 敵地4連戦ラストは仙台戦。昨年2連敗(第17節1●2=ユアスタ、第26節1●3=札幌厚別)に加え、J1での敵地戦1分け4敗の相手だからこそ、たたけば弾みもつく。宮沢は「次は引き分けでなく勝ち切りたい。勝つことで良い形でホーム戦に臨めるはず」と言った。現在順位は8位。白星締めを上位進出の足がかりにする。(川上 大志)

 ◆コンサドーレ札幌のこれまで

 ▼4月14日 道と札幌市が出した外出自粛を求める緊急共同宣言を受け、以降の全体練習を中止。

 ▼5月11日 宮の沢での自主トレを再開。

 ▼同25日 政府が緊急事態宣言の解除を発表。グループ練習を開始。

 ▼6月1日 宮の沢での全体練習を再開。

 ▼同20日 全選手、スタッフにPCR検査を実施。

 ▼同22日 千葉・JFA夢フィールドでのキャンプを開始。

 ▼7月4日 再開初戦の第2節・横浜C戦(ニッパツ)で2〇1勝利。

 ▼同8日 第3節・鹿島戦(カシマ)で2〇0勝利。

 ▼同12日 第4節・湘南戦(BMWス)で0△0引き分け。

 ▼同17日 26日間に及ぶ千葉キャンプを打ち上げ、仙台へ移動。

 ▼同18日 第5節・仙台戦(午後6時、ユアスタ)。

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