横浜FCのMF松浦拓弥(31)が「戦力外」の危機から主力にはいあがり躍動している。

8日の前節柏レイソル戦では1ゴール1アシストで12年7カ月ぶりのチームのJ1勝利に貢献。10日にオンラインで取材に応じた下平監督は、松浦が昨季まで「遅刻魔」だったことを明かし「うちでも去年、何度も遅刻して。最後の遅刻の時、最後は半分戦力外を与えたぐらい厳しく処分しました。その中で、一念勝負する意気込みで、ちゃんとやるようになった」。キャンプではジュビロ磐田時代から知るMF中村俊輔が自ら「目付け役」として同部屋に立候補し、毎朝、松浦を朝食会場に松浦を連れてきたという。

松浦は「遅刻は意識的に気を付けてます。キャンプで俊さんが同じ部屋で早起きなので、キャンプが終わってからもしみついてました」。磐田時代から、ドリブルの突破と戦術眼は折り紙付き。磐田時代も遅刻でチームから処分を受けたことがある。現在、31歳。過去の自分に後悔の気持ちを問うと「それも含めて自分のサッカー人生。1年1年、楽しくやっていければいいかな」と振り返った。

活動休止期間中は、下平監督が定期的に配信した戦術講義の映像を見て、チームの方針や自身の役割をイメージしてきた。「映像を見ていたので、練習が再開したときはすんなり入れた」。公式戦再開後は2試合連続で先発に抜てきされ、指揮官の期待に応えている。次節は12日のホーム仙台戦。「チームが勝つことが1番。チームとしての役割を全うする。攻撃の選手なのでチームが勝てるように貢献したいなと思います」と話した。