一般社団法人日本女子プロサッカーリーグは9日、元選手で日本女子サッカー連盟事務局長の経験もある岡島喜久子氏(62)が来年開幕の女子プロリーグ「WEリーグ」の初代代表理事(チェア)に就任することを発表した。

岡島氏は79年の第1回全日本女子選手権(現皇后杯)で優勝したFCジンナンの元選手で、日本代表でも活躍。黎明(れいめい)期の女子サッカーを支えた。米金融大手で要職を務めた経験もあり、経済界での人脈が豊富であることなども評価された。

岡島氏は同リーグを通じてコメントも発表した。「日本の女子サッカーの幕開けを経験した私が、初めてのプロ化という日本の女子サッカーの新たな一歩を共に踏み出せることをうれしく思います」と意気込み、WEリーグで実現したいことについても口にした。「まず、プロのWEリーガーの姿を、サッカーをしている女の子たちの憧れの存在にすること。アメリカでは、女子サッカーの試合にはユニホームを着た少女プレーヤーがチームメートやコーチと観戦に来ていたり、お嬢さんがサッカー選手だとひと目で分かるファミリーがたくさんいます。サッカーをしている女の子たちをはじめ、さまざまな人々にプレーを見に来てもらうことを大切にしていきたいと考えています。そしてこのリーグのもう一つの役割は、リーグ名にも込められている『Women Empowerment』です。日本の女子プロスポーツが発展することは、女の子たちの夢の限界をなくす一つの象徴になると考えています。あらゆる業界で頑張っている女性たちが集う『場』としてコミュニティーをつくりながら、サッカーを通じて日本中の女性が元気になるようなメッセージを発信していきたいと思います」とつづった。

また、日本サッカー協会の田嶋幸三会長もコメントを発表した。女子サッカーの強化には国内リーグの発展が不可欠だと訴え、岡島氏については「女子サッカーの先駆者であり、そして長く海外で仕事をされてきた岡島さんには、そのご経験や知識に基づいた多角的な視点でWEリーグを率いていただき、日本女子サッカーの普及と育成・強化、そして、WEリーグが目指す女性活躍社会をリードしていただきたいと期待しています」と語った。