J3FC岐阜の元日本代表FW前田遼一(38)のヘディングシュートは健在だ。J1歴代4位の通算154点を記録しているが、ヘディングでのゴールは46点で歴代1位。FW中山雅史の44点、DF闘莉王の41点を抑え、頭でのゴールに限れば文字通り頭一つ抜けた存在だ。昨季もJ2で5得点のうち4点を頭で決めた。

ジュビロ磐田時代の09、10年に史上初めて2年連続J1得点王を獲得。日本人選手で唯一、20代でJ1通算100得点の大台に到達した。利き足は右足だが、通算154点の内訳は右足61、左足44、頭46、その他3とまんべんなく、実に器用にゴールを積み重ねてきた。

本人は「練習の中で得意の足だけで蹴る人が多いと思うけど、自分は右足だけにならないように意識してやってきた。左足でもヘディングでも。あとは試合の中で自然に体が動いてくれるから、どこで決めようって意識はしない」と話していたことがある。

今季は27日に開幕するJ3での戦いになるが、リーグ戦とルヴァン杯の通算得点はちょうど200点。シュートを枠に飛ばす技術、クロスに飛び込むタイミングは38歳を迎え、さらに円熟味を増す。

【構成=石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)

ヘディングに自信を持つ岐阜FW前田
ヘディングに自信を持つ岐阜FW前田