【浦和】20歳橋岡大樹、母に贈る感謝のメッセージ 来年の東京五輪へ「プレーで恩返ししたい」

スポーツ報知
テレビ会議アプリ「Zoom」で取材に応じた浦和・橋岡大樹

 J1浦和のU―23日本代表DF橋岡大樹(20)が、10日の「母の日」を迎えるにあたり、母・深雪さん(51)へ感謝のメッセージを寄せた。

 9日にスポーツ報知のウェブ取材に応じた橋岡は、深雪さんについて「子供の頃からサッカーの練習から帰ると洗濯物を出して、温かいごはんを食べて、風呂に入って寝られる環境を作ってくれた。今年から一人暮らしを始めて、それは当たり前のことではないんだと改めて感じた。困ったことがあれば母にも父にも相談できるし、ものすごく支えになっている」としみじみ語った。

 深雪さんは、陸上短距離で中学日本一に輝いたことがある元選手。橋岡は「小学生時代に地元の陸上大会に出る時、スタートの姿勢は低くいって、斜め外側にポンポンと足を出して加速するとか、走り方を教わった。今でも意識して走っています」。体に染みついた母親直伝の走法でピッチを疾走している。

 母は時に厳しく叱咤し、時には力強く背中を押してくれた。小学生時代、日本協会が有望な選手の発掘を目的に行うナショナルトレセンの練習会に参加した時のこと。「明らかに調子が悪いプレーだったのに『俺、マジ良かったわ!」と勘違いして話していたら、母に『何言っているの、全然ダメだった』と怒られたんです。当時はトレセンでもトップのレベルでやれて調子に乗っていて、母親に鼻を折られた。今思えば、僕のことを思ってくれているんだなと。プロに入っても生きている経験です」と振り返る。

 小学6年の時には浦和ジュニアユースのセレクションで友人が続々と入団を決める中、橋岡は最終日まで合格が決まらなかった。「本当につらかった。でも、母が『ここで落ちても人生の中で良い挫折になるようにすればいい。どこのチームでサッカーをやっても、自分の目標に向かう姿勢は変えちゃいけない。強い気持ちがあればどこでやっても大丈夫』と言ってくれた。もし受からなかったら、死ぬ気でやって浦和レッズを見返そうと思えた」という。そのやり取りの約1時間後に合格の連絡があったといい、「どんなにつらい時も支えてくれて、本当に感謝しかない」と振り返った。

 母の日に合わせ、プロ1年目の2018年にコート、昨年は財布をプレゼントした。「今年は新型コロナウイルスの影響で直接会えないけど、遅れても何か渡したい」と考えている。来年の東京五輪出場に向け、両親からの期待も大きい。橋岡は「これまでわがままばかりで、たくさん迷惑をかけてきた。これからプレーで恩返ししたい」と活躍を誓った。

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