新型コロナウイルスの感染拡大の影響により2月下旬から公式戦を中断しているJリーグは3日、各クラブとウェブ上で臨時合同実行委員会を実施し、リーグ戦の再開日を、いったん白紙に戻すことで合意した。会議後の取材で村井満チェアマンが明らかにした。

3月25日の臨時実行委員会で「J3は4月25日、J2は5月2日、J1は5月9日」と、段階的にリーグ戦の再開を目指すことでまとまっていたが、これを少なくとも1カ月以上、後ろにずらすという。

村井チェアマン(以下、村井)の一問一答は以下の通り。

 

-再開の見通しについて「少なくとも1カ月のインターバル」と言ったが、今各カテゴリーで設定している日にちから1カ月以上ということか

村井 次の再開を段階的にしていくか含めて未定。3段階をうしろに1カ月ずらすものでないかもしれないし、そのようになるかもしれない。

 

-NPBとの連絡会議で、専門家の先生は再開の目安を「5月末」と言ったが、それよりも遅くするのか

村井 少なくともJ1は(再開を予定していたのが)5月9日なので、場合によっては6月になるかもしれない。J3は4月25日だったので、5月末になるかもしれない。日程調整検討部会に委ねたい。

 

-Jリーグは日程の75%以上消化でリーグ成立という話だが、そのデッドラインは。いつまでに再開しないと、リーグ成立が危うくなるか

村井 終わりの日程をいつにするか、ギリギリ天皇杯に近いところまで引っ張るのか、12月初旬なのかで、再開のデッドラインも変わる。具体的に申し上げるのは難しい状況。

 

-年明けもありえるのか

村井 選手契約上の取り決めもあるので、一定程度の枠ははまると思っているが、細かなところをこの場で申し上げるのは難しい。

 

-大会方式の変更など、1カ月以上間隔を空けることで想定されることは

村井 今、大会そのものを抜本的に見直すところまで想定していない。細かなチューニングはあるかもしれない。今日は(NPBとの連絡会議で)専門家のみなさんのトーンが明らかに従来と変わっていたので、私の中でもいったんリセットするというタイミングだった。大会の骨組みを変えずになんとかできる余地がないか、まずは協議、検証することになる。

 

-同じ日にJ1からJ3が一斉に再開、開幕する可能性もあるのか。また「専門家のトーンが従来と変わった」というのは、具体的にどんな印象か

村井 今までは「どのようなことに留意すれば試合再開できるか」が議論の中心だった印象。今日トーンが変わったと感じたのは、感染未確認の3県も時間の問題で感染地域になるとか、お客様が少なくても選手が移動で感染リスクにさらされる可能性があるとか、地域の区別うんぬんじゃなく、無観客だからいいのでなく、無観客でも移動する選手のリスクが存在するなど、段階的なスタートそのものが難しいと、今日、先生方のメッセージとして受け取った。再開も3段階というのもあるかもしれないし、少しでも先に延ばして一斉開催する選択肢もあるかもしれない。

 

-最悪の場合、年内に開催できない判断もあるか

村井 どうなっていくか、先のことは専門家の先生でさえ見通しがつかない。我々は見渡せる範囲の中で、例えば1カ月きざみで準備を継続していく、というところまでしか、申し上げるのは難しい。