北海道コンサドーレ札幌が、大学生NO・1アタッカー、明大FW小柏剛(21)を獲得することが30日、分かった。すでに仮契約を終えており、近日中に発表される。

日本代表DF長友や室屋らを輩出した名門で3年生ながら10番を背負い、昨年ユニバーシアード日本代表として金メダル獲得に貢献した有望株。複数クラブとの争奪戦の末に射止め、来季戦力として迎え入れる。

クラブは沖縄キャンプ初日の2月3日から4日間練習に呼び、プレーをチェック。すぐに能力や適性を認めた。三上大勝GM(48)は「スピードは日本人離れ。将来うちがACLを目指していく中で貴重な戦力になり得る逸材」と評価した。長友、室屋はともに東京に進んだが、小柏は札幌の攻撃的スタイルに魅力を感じて決断したとみられる。

昨年、総理大臣杯、全日本大学選手権で日本一。身長167センチと小柄ながら、俊足を生かして攻め込む。大宮ユース時代の16年には、日本クラブユース選手権(U-18)でマジョルカMF久保(当時東京U-18)と並び得点王を獲得。昨年のユニバーシアードでも準々決勝の韓国戦、準決勝イタリア戦で2試合連続ゴールを決めており、攻撃力は折り紙付き。札幌は前線3人の一角シャドー(1・5列目)や、ワイドとしての起用を構想している。同GMは「順応性も非常に高い」と話しており、1年目からの活躍も期待される。

今季加入のMF金子、高嶺、DF田中の3選手も同じユニバ代表。来季加入がすでに内定している法大GK中野小次郎(21)に続き、またも注目大学生が札幌の一員となる。

○…札幌はスーパー高校生、青森山田DF藤原優大(2年)の獲得にも乗り出す方針だ。沖縄キャンプで練習参加しており、当時から高評価。18年度全国高校選手権では、1年生ながら札幌MF檀崎と日本一を獲得。19年度は2年連続の決勝進出を果たし、その舞台で得点を挙げている。クラブ幹部は「守備のセンスが高い。ただ、うちは守備だけではなく攻撃も必要。そのセンスもある」と話す。他クラブも興味を示しており、争奪戦になるとみられる。

◆小柏剛(おがしわ・つよし)1998年(平10)7月9日、群馬県出身。大宮ジュニアユースから同ユースを経て、17年に明大入学。4月から4年生。副主将を務める。16年日本クラブユース選手権(U-18)、U-18プレミアリーグEASTで得点王。日本代表はU-15、16、ユニバーシアード(19年)を経験。3月に予定されていたデンソー杯チャレンジ全日本大学選抜に選出されていた。167センチ、67キロ。利き足は右。血液型はO。