20200214-00886110-sportiva-000-1-view[1]

スポンサード リンク




リーガ・エスパニョーラをヘタフェが席巻している。第23節終了現在で3位。首位レアル・マドリード、2位バルセロナに食らいつき、アトレティコ・マドリード(4位)を見下ろす。称賛すべき快挙と言えるだろう。

 直近の第23節バレンシア戦では、息を呑む強さを見せた。本拠地の声援を受けたヘタフェは、局地戦の強度で完全に勝って、カウンターでは鋭く敵陣に殺到。その精強さで試合を牛耳って、ボールを渡さない。58分に先制点を奪った時間も、彼らがパスを回していた。ホルヘ・モリーナがくさびで受け、ハイメ・マタが裏に走ってシュート。GKがはじいたボールをモリーナが押し込んだ。

"蒼いグラディエーター"と言われる選手たちは、雄壮だった。2点目を奪った後、ラフプレーに逃げた相手を退場で10人にし、ダメ押しの3点目を決め、凱歌をあげた。

 ヘタフェは首都マドリード郊外のクラブだが、規模は小さく、本拠地アルフォンソ・ペレスの収容人数も1万7000人と多くはない。必然的に、その戦力は限られている。(クラブの収入に応じてリーガ・エスパニョーラが使用可能額の限度を設定する)サラリーキャップは昨年から飛躍的に上がったが、それでも5800万ユーロ(約69億円)。これはリーガ12番目で、1位バルセロナの6億7100万ユーロ(約800億円)と比べると、10分の1以下という数字である。

なぜ、ヘタフェは強さを誇っているのか?

 2000年代前半まで、ヘタフェは2部を主戦場にしていた。2003-04シーズンに1部昇格を果たしたものの、目標は常に残留だった。そして2015-16シーズン、とうとうフアン・エスナイデル監督のもとで2部に転落した。

 しかし、これを境に彼らは生まれ変わる。

 2016-17シーズン、エスナイデルに代わって(第8節から)指揮をとったホセ・ボルダラス監督が、チームを急旋回。手堅い守備を植え付け、カウンターを組み入れ、一気にチームを好転させた。しぶとくプレーオフを勝ち抜き、1部に復帰。そして2017-18シーズンは8位、2018-19シーズンは5位と、確実に順位を上げてきた。

 今シーズンの台頭もフロックではない。ヨーロッパリーグでも決勝トーナメントに勝ち上がっている。

 ヘタフェを劇的に変えたのは、ボルダラス監督だ。

「ボルダラスは時代の先を行っている。サッカーはテクニックと戦術だが、まずはフィジカルとメンタル。その後者において、彼は最高の指導者。別のチームに変えることができる」(ヘタフェのフィジカルコーチ、ハビエル・ビダル)

ヘタフェを率いて4年目のボルダラスは、戦いの強度を徹底的に上げてきた。たとえば、(欧州カップ戦などがない週の)水曜日には3時間の猛特訓。走る量も多く、通常練習や週2回の試合をこなしながら、毎週40km近くを走るのがノルマだ。

 猛練習によって、ヘタフェのスタイルができた。選手は目を血走らせ、球際を戦う。なりふり構わずに守り、相手の裏に蹴って、ボールを追う。敵が怯んだら、ゴール前に殺到し、ねじ込む。

「戦闘力」

 それがヘタフェの代名詞になった。

 一方、ファウルが多いチームと言われ、批判も浴びた。当初は縦にボールを蹴り込むのが基本で、ポゼッションも否定したことにより、「アンチ・フットボール」とやり玉にあげられた。

 しかし、今や多くのクラブがヘタフェの戦い方から学んでいる。

 トレーニングの練度の高さは、賞賛の的。「ヘタフェの選手は練習中も歩かない」と言われるが、それほど練習での集中力が高い。そのディテールが、試合で出ているのだ。

 ボルダラスは選手起用も抜きん出ている。たとえば、FWはモリーナ、マタ、アンヘル・ロドリゲスの3人を見事に使い分けている。モリーナ、マタは献身的な動きで、守備で貢献し、ポストで体を張り、裏抜けを繰り返すことができる。一方、アンヘルは抜群の技術で、けた違いの決定力を見せる。リーガでの9得点中、7点が途中出場から。ベンチにジョーカーを隠しているようなものだ。

選手のスカウティングにも、ボルダラスは違いを見せる。バルサでトップ昇格の道が閉ざされたマルク・ククレジャを、左サイドアタッカーとして開花させた。ほかにもMFのマウロ・アランバリ、ネマンヤ・マクシモビッチのように、以前は不遇をかこっていた選手が多い。

「ボルダラスは選手の才能を魔法のように引き出せる」

 ヘタフェのアンヘル・トーレス会長は賛辞を贈る。

 ボルダラスは苦労人である。現役時代は下部リーグを渡り歩いた挙句、ひざのケガで20代の終わりにスパイクを脱いでいる。29歳で監督としてのキャリアを県リーグ(6部)のクラブからスタートしたが、順風満帆ではなかった。監督生活25年、下部リーグで10チーム以上を指揮し、実績を積んできたのだ。

「人生は簡単ではない。しかし、努力を重ねることで得られることを私は学んできた。努力だけは取り引きできない」

 ボルダラスは言うが、その硬骨さがヘタフェの戦い方に伝播している。

 2月15日の第24節。ヘタフェは10倍以上の資金力=戦力を誇るバルセロナと、敵地カンプノウで相まみえる。

小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200214-00886110-sportiva-socc



1 2020/02/14(金)
柴崎はテクニックとパス能力はあっても、走ったり、身体を張って守備したり、闘争心が見えなかったりが出された原因だろうな。

2 2020/02/14(金)
ヘタフェは確かに強いが、タイプ的にはセティエンが最も嫌うタイプのサッカーだと思う。現在のバルサの方向性からは最も遠いところにある戦術。バルサはもし今節ヘタフェのサッカーに負けるようだと選手たちの間でいまのスタイルを維持することに疑問が生まれるかもしれない。

3 2020/02/14(金)
バルサやレアルのようなチームももちろん魅力的だけど、できる限りの金銭をかけないでも戦えるチームを作ってるところも魅力的。
応援したくなる

4 2020/02/14(金)
ヘタフェは内容的には面白みはないが堅実で安定しているね。柴崎が合わなかった原因はボランチの選手は守備の強度が必要だったからだ。だからボランチよりも2トップの一角や左サイドハーフで出場することが多かった。ボルダラスは結果を出しているし良い監督だと思う。

5 2020/02/14(金)
ハリルさんが目指していたサッカーに近そう。
柴崎選手は身体の強さ的に合わなかったのでしょうね。というか日本人で何とかなりそうなのは酒井宏樹選手くらいかな?

6 2020/02/14(金)
アトレティコ、ヘタフェあたりは球際激しすぎるくらいでやれてる時が一番調子いい時だから怖いよなぁ。
バルサやられそうな気がして仕方ない。

7 2020/02/14(金)
県リーグを指揮していた監督がリーガの監督に。
日本ではなかなか有り得ない。

8 2020/02/14(金)
ヘタフェのようなクラブの存在て、そのリーグ全体を見る上でも楽しませてくれますよね。
シェフィールドや一時期のカリアリ、ポルトガルでいうとブラガとかにしても。

9 2020/02/14(金)
リバプールもまず練習でとにかく鍛えまくってフィジカルとスタミナを最大限に上げるらしいな。
現代サッカーに適合してるわけだね。

10 2020/02/14(金)
ヘタフェは確かにずっと残留を目標としていたけど、ヨーロッパリーグにも数回出ているんだよな
その度に主力を引き抜かれてるけど…
アルフォンソペレスは大抵ガラガラだけど、これを機に、人気が上がり資金力が増えれば、毎年安定した順位を取れると思うが

11 2020/02/14(金)
よっぽどの選手持ってない限りはシンプルな442で堅守速攻。これが一番強いでしょ。

12 2020/02/14(金)
戦術と徹底したスタイルを作りあげると、元々プロ選手だから、それなりの成果は出せるという事なのかな。
選手も試合が面白くなってるでしょうね。
そこに日本人選手がいたら嬉しいけど。

13 2020/02/14(金)
元々強けりゃマークされるけど、そうじやなかったからノーマークだったという要因はある。レスターがそうだったように。分析されて対策されてからが本番。

14 2020/02/14(金)
タイトルの“資金差が10分の1以下”って・・仮にも文章で生計を立てようとしている者としては稚拙な表現だね。小学校の算数と国語やり直した方がいい。

15 2020/02/14(金)
ヘタフェ、アタランタ、レスター、ライプツィヒ
欧州4大リーグにあって決してビッグクラブではないクラブが上位にいるのは嬉しい事
だから面白い
ただ、躍進の原動力となった選手達は来シーズンはもうこれらのクラブには居ないかも知れないが

16 2020/02/14(金)
この手のチームは勢いに乗ると本当に怖い。
このタイミングで戦うのはバルセロナとしても正直嫌だよな。勝ち点1も落としたくない状況だから、なんとか頑張って欲しい。

17 2020/02/14(金)
「資金の差は…」と書いたら引き算した額を書くべき。10分の1と書くなら「バルサに比べると資金は10分の1」が正しいだろう。

18 2020/02/14(金)
強いのは間違いないがそれだけではこの順位にはならないはず
ボルダラスの怪我上等の暴力サッカーに相手が怯えてしまうんだろう

19 2020/02/14(金)
賃金の差が10分の1って、差がないってことか。。
記事を投稿する前にチェックして。

20 2020/02/14(金)
ヘタフェに柴崎がいたね。
今は、2部で結構頑張っているみたい!

21 2020/02/14(金)
こうゆう決して恵まれていないチームをみると頑張ってと応援したくなる!

22 2020/02/14(金)
努力だけは取り引きできない
いただきました

23 2020/02/14(金)
バルサが1番苦手なタイプ。今のバルサの調子なら勝てれば御の字レベル。

24 2020/02/14(金)
タイトルがおかしくないか?差が10分の1以下ってことは、ほとんど差がないってこと?

25 2020/02/14(金)
バルサ、レアル、アトレティコあたりがいつも上位でつまらんリーグだと思ってたけどヘタフェ3位いいねぇ
ウイイレやってるみたい

26 2020/02/14(金)
リーガには珍しいタイプやから対策が難しいやろね

27 2020/02/14(金)
リーガで1番当たりたくないチーム
荒いけど強い
もしくは荒いから強い。

28 2020/02/14(金)
なんだと!?柴崎を放出してから絶好調だと?

29 2020/02/14(金)
荒い印象
怪我人出ないか心配よ

30 2020/02/14(金)
柴崎がいた頃と何かが変わったんでしょうかねぇ。











スポンサード リンク

ブログランキング にほんブログ村 サッカーブログへ