Jリーグの新人研修が29日、静岡・御殿場市で行われ、209人の新Jリーガーが参加した。Jリーグの村井満チェアマン、原博実副理事長、OBの岩政大樹氏が壇上で経験談やメッセージを語り、SNSでの発信をテーマにした「選手とソーシャルメディア」の講義も行われた。

村井チェアマンは、15年に加入した125人の新人選手が、5年後に77人しか残っていない厳しい現実を示し「プロ選手は、自分で自分を経営する経営者」「自分の経営に成功する秘訣(ひけつ)は、傾聴力(相手を受け入れる)、主張力(相手に自分の意見、強みを理解させる)」と説いた。原副理事長は、1998年に浦和レッズを指揮していた時のMF小野伸二(現FC琉球)を例に挙げ「3月にスタメンで出て、6月にはフランスのW杯に出ていた。皆さんも可能性はある」と無限の可能性を示した。SNSの講義では、川崎フロンターレMF中村憲剛の発信力がクローズアップされたという。

今年の研修の最年少となった16歳の東京ヴェルデイMF阿野真拓は「プロになった実感を、すごく感じました」と気を引き締め、16歳の年齢にも「海外は、若い選手がいっぱいいます。ピッチ内は(年齢を)気にせず、堂々とやっていきたい」と話した。岩政氏の「長所を試合で出す」とのメッセージが響いたことを明かし「ドリブルで臆することなく仕掛けていきたい。通用しなかった時も、通用するように試行錯誤してやっていければ」と目を輝かせていた。