【チェンマイ(タイ)22日=西塚祐司】北海道コンサドーレ札幌のMF檀崎竜孔(19)が、貪欲に結果を積み重ね、レギュラー奪取に向かう。チームは23日、蔚山現代(韓国Kリーグ1部)と今季2戦目の練習試合を行う。ルーキーイヤーの昨季リーグ戦出場は2試合のみ。今季から右ウイングバックに挑戦中で、定位置獲得に燃えている。

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2年目の檀崎が猛アピールする。22日の2部練習は、翌23日の練習試合に向けて軽い調整となった。昨季Kリーグ2位でACLにも出場した韓国屈指の強豪との一戦に「激しくくると思いますし、ひるまずにどんとんチャレンジしたい」と力を込めた。

新ポジションで活路を見いだす。利き足は右。昨季は主に右シャドーだったが、今キャンプから右ウイングバックに入っている。1列下がった同位置は攻守ともに運動量が求められるが「ポジティブにとらえて、色んなことを吸収したい」と前向きだ。「得点を取るウイングバックは少ないと思うので、できれば評価は上がる」。強豪・青森山田高で磨いた決定力を発揮したい。

チャンスを生かす。昨年準優勝したルヴァン杯は、リーグ開幕前の2月16日アウェー鳥栖戦からスタートする。同杯は若手強化のため21歳以下の選手1人以上の先発が義務付けられている。今季対象者は自身とFW藤村怜(20)の2人だけ。“ライバル”とはキャンプで偶然、同部屋となったが「絶対負けちゃいけない気持ちがある。勝負の世界なので勝ち抜きたい」と話した。

悔しさをバネにする。「高校ナンバー1MF」の評価で札幌入りした昨季、リーグ戦は2試合の途中出場のみ。ルヴァン杯は7試合で先発も準々決勝以降出番なしで「物足りないシーズンだった」。勝負の2年目へ、覚悟はある。「とりあえず試合に出たい。それしか思ってない」。出番に飢えた思いを、ピッチで表現する。

○…檀崎にとっては初めての海外滞在。年始の高校選手権で優勝した昨年は2次キャンプ地の沖縄から合流しており、タイは初体験となる。「ご飯がちょっと…。あと虫も嫌ですね」と慣れぬ環境への適応に苦労しているが、同部屋の藤村とサッカー談義で乗り切っている。

◆ルヴァン杯の出場メンバー 1次リーグから決勝までの全試合で21歳以下の選手1人以上を先発に含めるルールがある。昨季の札幌21歳以下選手の先発は、<1>岩崎9試合(1次L6試合、PO2試合、準々決勝)<2>檀崎7試合(1次L6試合、PO1試合)<3>菅5試合(1次L2試合、準決勝2試合、決勝)が3傑だった。

<札幌MF檀崎のプロ1年目19年シーズン>

▽リーグ戦 4月20日横浜戦の後半ロスタイム途中出場でデビューし、通算2試合(得点なし)

▽ルヴァン杯 8試合(先発7試合)1得点(4月10日1次リーグ湘南戦)

▽天皇杯 2-4で敗れた7月3日ホンダFC(静岡)との初戦(2回戦)に途中出場、無得点