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争奪戦の末、広島が立命館大3年のMF藤井智也を獲得!21年シーズンから加入へ!

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21年シーズンからのサンフレッチェ広島加入が内定した立命館大MF藤井智也

 サンフレッチェ広島は20日、立命館大MF藤井智也(3年=長良高)が2021年シーズンからの加入内定を発表した。

 大学の3年間で歩んできた道のりは、まさにシンデレラストーリーだ。高校時代の最高成績は岐阜県大会のベスト8、個人としてもトレセンにすら選ばれたことがない無名の存在だが、50m走5秒9の快足は魅力十分。スピードを活かした縦への突破と中央へのカットインを巧みに使い分けるドリブルが特徴で、立命館大への入学直後からAチームで出場機会を獲得した。2年目の18年には不動の座を掴むと、昨年は関西学生サッカーリーグで14アシストを記録し、アシスト王とベストイレブンを受賞。7月には天皇杯で横浜F・マリノスの守備陣を翻弄して同点弾を演出し、その名を全国に轟かせた。

 名実ともに大学サッカー界屈指のサイドアタッカーとなった藤井の下には、多くのJクラブが熱視線を送ったが、中でも高評価を送ったのが川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島、大分トリニータの3クラブだった。慎重に自身の将来を決めるため、藤井は昨年のうちに3チームの練習に参加。「僕が勝負したいサイドで思う存分に力を発揮できた。このチームだったら、何があっても絶対に頑張れると思えた。川崎と大分も良いチームだったけど、広島でプレーしたい気持ちが強くなった。この決断が正しかったかはまだ分からないけど、将来的には正しかったと証明しなくてはいけない。その証明を広島なら出来ると思った」と加入を決めた経緯について明かす。

 決め手となった理由のもう一つが、先輩たちの人柄だ。広島には同じく関西学生サッカーリーグでプレーした関西大出身のDF荒木隼人が所属。「アットホームな感じを作ってくださった」。藤井と同じくサイドから繰り出すスピーディーなドリブルが武器のMF柏好文の存在も大きく、「目の前で柏さんのプレーを学べるのが大きかった」と話す。

 広島では、3-4-2-1システムのウイングバックでの起用が想定される。攻撃時には左ウイングとして高い位置まで仕掛け、守備時には、5バックの左サイドバックとして振る舞う必要があるため、要求さられる基準は今までは比べ物にならないほど多い。今までは攻撃一辺倒なタイプで守備はサボりがちだったが、「練習試合で経験して、”こんなに縦の運動をしなくちゃいけないんだ”って大変だったんですけど、それ以上に達成感があった。これだけ守備もやって、攻撃にも参加できたら今よりもっとプレーが広がるかなって思えた」。

 大学ラストイヤーは、特別指定選手としていち早くJリーグの舞台を経験する可能性も高い。「エディオンスタジアムに入った際に、スタジアム全体が奇麗に紫に染まっているのに目を奪われた。街もちょっと田舎でアットホーム感があるのが凄く好きで、地元の岐阜に似た雰囲気を感じた」と早くも愛着を持つ広島の人々を沸かせる日を心待ちにしている。「まずはビビらず、自分のプレーを出して、より多くの人に藤井智也という名前を知らしめたい」と意気込むスピードスターが、プロの世界で大暴れする日は、そう遠くないはずだ。

(取材・森田将義)
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