今冬の全国高校サッカー選手権で24年ぶりの優勝を果たした静岡学園が、新チーム初の公式戦に臨み、圧巻のゴールラッシュを見せた。清水国際に15-0で大勝。2年ぶりの優勝に向けて好発進した。

今季U-18プリンスリーグ東海へ8年ぶりに復帰する常葉大橘は、5-0で磐田南を退けた。出場校は昨年度の32校から倍増。昨年の全国選手権県大会決勝トーナメント進出16校に、東、中、西部からの48校を加えた計64校で頂点を争う。2回戦は19日に行われる。

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静岡学園が全国王者の力を見せつけた。前半だけで8得点。後半も攻め手を緩めず、7点を追加した。選手権登録メンバーのMF渡辺怜歩(れある、2年)とMF清水和馬(1年)が、ハットトリックを達成した。シュート数は34対0。13日の全国優勝から、わずか5日後に迎えた新チーム初戦だったが、攻守にわたりスキのない試合運びを見せた。指揮を執った斎藤興龍コーチは「先輩から刺激を受け、意識が高まっている」とうなずいた。

渡辺は、J1鹿島アントラーズ内定のU-18日本代表MF松村優太(3年)から背番号「10」を受け継いだ。暫定ながらキャプテンマークも巻き、トップ下で攻撃をけん引した。「プレッシャーもあるが、プレーで輝きたい」。3得点2アシスト。言葉通りの活躍を見せた。

清水は全国選手権準々決勝・徳島市立戦(4-0)に途中出場。1年生ながら大舞台のピッチに立った。しかし「緊張して自分のプレーを出すのが難しかった」と満足していない。「チームが困った時に、点を取れる存在になりたい」と目標を語った。

2回戦は浜松西と対する。渡辺は「(新人戦、総体、選手権の)県3冠を目指す。静学らしいサッカーで結果を残したい」と意気込んだ。【古地真隆】

○…静岡学園の全国高校選手権優勝メンバーが、同校グラウンドで行われた小学生対象の練習会で指導者役を務めた。約250人の小学生に、お手本としてリフティングなどを披露した。FW岩本悠輝(3年)は「たくさん声をかけてもらえてうれしい。改めてサッカーの良さを感じた」と話した。ジョガドール富士見FCの柳川源太郎君(静岡南部小5年)は「すごくうまかった。自分も頑張りたいです」と目を輝かせた。