青森山田、4校目の連覇へ王手 田中翔先制弾直後にギニュー特戦隊

スポーツ報知
前半16分、田中翔(右端)のゴールで先制し、人気アニメ「ドラゴンボール」に登場するギニュー特戦隊のポーズを決めて歓喜する青森山田イレブン(カメラ・宮崎 亮太)

◆第98回全国高校サッカー選手権 第6日 ▽準決勝 青森山田2―1帝京長岡(11日・埼玉スタジアム2002)

 準決勝が行われ、静岡学園(静岡)が24大会ぶり3度目、青森山田(青森)が2大会連続4度目の決勝進出を決めた。静岡学園は後半ロスタイムに鹿島内定のMF松村優太(3年)がPKで決勝点を挙げ、矢板中央(栃木)を1―0で下して2度目の優勝に王手。青森山田は帝京長岡(新潟)との接戦を2―1で制し、2000、01年度の国見(長崎)以来となる連覇まで、あと1勝とした。決勝は13日に埼玉スタジアムで行われる。

 苦しみながらの勝利に、王者の貫禄がにじみ出ていた。青森山田は一進一退の攻防が続く中で少ない好機をものにした。後半2分に2―0とした以降は防戦一方。黒田剛監督(49)が「首の皮一枚の2―0」と、苦笑いで振り返った状況は30分間続き、後半32分に失点。1点差に迫られたが、17本ものシュートを浴びる劣勢を耐え、わずか6本のシュートで奪った2点を体を張って守り抜いた。

 この日のスタメンで、昨年度大会準決勝で先発したメンバーは浦和内定のMF武田だけ。指揮官は「タレントは去年の方がそろっていた。やんちゃでしたしね」と、5試合で17得点を挙げ頂点まで駆け上がった昨季のチームを振り返る。「今年の選手たちは真面目で誠実。(うまくいっても)勘違いしない」と、“小粒”ながら我慢強いイレブンを誇った。

 失点後もピッチ上で課題を指摘し合い、堅実な試合運びで決勝進出。先制後には人気アニメ「ドラゴンボール」のギニュー特戦隊のポーズを見せるなど、チームの雰囲気も明るい。静岡学園が待つ大一番へ、指揮官は「守備を整理したい」と話し、主将の武田は「今までやってきたことをやるだけ」と見据えた。首都圏開催となった76年度以降では4校目となる連覇へ、もう一度手綱を締める。(岡島 智哉)

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