五輪出るのは俺だ…急成長ボランチ・田中碧

スポーツ報知
田中碧

 東京五輪を目指すサッカー男子のU―23日本代表は、来年1月8日に開幕する五輪アジア予選を兼ねたU―23アジア選手権(タイ)に臨む。森保一監督(51)率いる日本は開催国枠で五輪出場が決まっているが、アジアの強豪とガチンコ勝負が期待できる。猛暑の中、1次リーグから決勝まで18日間で最大6試合を戦う“仮想・東京五輪”は初の金メダルを狙う本大会に向けた試金石に。活躍が期待される3選手も紹介する。

 川崎MF田中は、この1年で最も飛躍を遂げた1人だ。プロ2年目の昨季は「ベンチに入るか入らないか」という状況だったが、今季は24試合に出場。U―22日本代表でボランチの軸となり、東アジアE―1選手権では初めてA代表に入った。成長著しい自身を「昨季から考えたら信じられない。だからこそ、来年はバルセロナでプレーしている可能性だってある」と表現する。

 それでも「まだ足りない」と言うのは、横に「お手本」とするMF大島僚太(26)=川崎=がいるからだ。トラップ、体の使い方、パス、プレスのタイミング。日々の練習から、5歳差で同じポジションを務める先輩の全ての動きに着目。良い“ヒント”があると「僚太君はこんなふうにするんですね」と本人に駆け寄り、すぐにトライする。

 14日に行われた東アジアE―1選手権の香港戦(5〇0)では大島とともに先発し「力の差を感じる。毎回刺激になる」と振り返った。18日の韓国戦はフル出場したが0―1で敗れた。「力が足りない。五輪は出たいけど、夢でも何でもない」。経験を糧とし、さらなる成長曲線を描く可能性を秘めている。(田中 雄己)

 ◆田中 碧(たなか・あお)1998年9月10日、川崎市生まれ。21歳。川崎の下部組織を経て、2017年に昇格。19年6月トゥーロン国際大会に臨むU―22日本代表に初選出。同10月のU―22ブラジル代表との親善試合(3〇2)では2得点。Jリーグのベストヤングプレーヤーに選出され、12月の東アジアE―1選手権ではA代表初選出。J1通算28試合2得点。

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