浦和レッズの2020シーズン新強化体制発表会見が12日、さいたま市内のホテルで行われた。

いずれも新設の、フットボール本部の戸苅淳本部長(51)土田尚史スポーツダイレクター(SD=52)西野努テクニカルダイレクター(TD=48)が、立花洋一社長(60)とともに出席した。

会見の最初に3年後のリーグ優勝を発表資料作成ソフトで示した土田SDは、来季の数値的な目標について、あらためて「得失点差プラス2桁」を掲げた。今季のJ1リーグ順位表に当てはめると6位以上。「十分にACLの出場権獲得を目指して戦える」とした。

昨季までのゼネラルマネジャー(GM)とSDの違いについては、戸苅本部長が「GMは、本部長の立場として経営的な視点からアカデミーやレディースまで全体を見ていた。今回、新設するSDはトップチームに特化して見ることになるので、経営とは切り離した立場になる」とした。

「浦和の責任」については、今月8日の解団式の際に選手に伝えられた。土田SDは「はっきり申し上げて『浦和の責任』を理解していない選手が多いのが現状」と認め「分かっていながらも、理解し切れていない選手がいるのは事実。ただ、選手だけのことではない。選手はクラブのかがみなので理解できない選手がいてはいけない。時間はかかるが、伝えていきたい」と約束した。

そして、注目の来季補強について言及。「選手の出し入れが簡単ではない。契約年数が来年にまたがっている選手がほとんど」と明かした上で「その中でもポイントを絞って補強していきたい。いま進めているところでございます」。具体的な補強ポジションを重ねて質問されると、リーグ戦で34試合34得点に終わった得点力を課題に掲げ「攻撃のところ。今、考えている補強は、FWに結果を残せる選手を獲得したい。外国人、日本人を問わず、リストアップして絞って検討している。あとはセンターバックも重要な補強ポイントの1つと考えている」と答えた。

続いて、西野TDが現有戦力の評価について聞かれ「今の戦力であれば、個々の能力を見れば優勝争いしないといけない。ただ、優秀な個をそろえるだけでは結果は出ない。そこが来季に向けた課題。現場が求める選手をしっかり補強できるよう、いま懸命にやっている」と補足した。