【甲府】前線のキーマンFW曽根田が明かす終盤戦4連勝のターニングポイント

スポーツ報知
徳島戦へ向け調整する甲府FW曽根田(右、左はFW金園)

 12月1日にJ1参入プレーオフ初戦を徳島と戦うJ2甲府FW曽根田穣(25)が、終盤戦4連勝フィニッシュにつながったターニングポイントに、38節の鹿児島戦(10月27日、1△1)を挙げた。

 鹿児島戦では前半3分にMF佐藤和弘(29)の鮮やかなミドルで先制。格下から先手を奪い、快勝劇を予感させたが、同20分にDF山本英臣(39)が危険なタックルで一発退場となった。一転して70分もの時間を10人で戦わざるを得なくなり、同33分に同点ゴールこそ許したが、守り切ってドロー。守りながらも再び勝ち越すチャンスも作った。

 今季20ゴールのFWウタカ(35)、左利きのアタッカーのFWアラーノ(24)と3トップを形成する曽根田は「10人で戦った時にウタカとアラーノを残して、中盤3枚でボールを追いかけた。これで守れるんなら、ウタカとアラーノを前に残して点を取ってくれればと。あれで守備は整理された」と話した。続く4試合を全勝で終え、9位から5位にまで順位を上げた。失点はわずかに1(得点8)。堅守をベースにした甲府のサッカー取り戻した。その中でシャドーストライカーの曽根田は、両外国人の守備面での負担を軽減させるカバーリングをしながらも、岐阜戦(3〇1)で全3得点をアシスト。最終琉球戦(2〇0)では2ゴールを挙げ、前線のキーマンとなっている。

 「アシストはあまりうれしくないから気にしてない。ゴールが少ないなという印象しかない」と曽根田。今季開幕前には10ゴールをノルマに掲げていたが、筋肉系の負傷による2度の離脱もあり6ゴールに終わった。「2桁はマストや、と思っていた。だいぶ物足りなかった。負傷はあったけど、チャンスはあったので、それを決めきれなかったのは実力」

 今年1月に一般女性を結婚。今季は本拠で得点すると左手薬指にキスをしてスタンドの夫人に捧げるセレブレーションを行っている。自宅で「ゴールがない…」とこぼす姿を見ていた夫人は、琉球戦で4か月ぶりのゴールが決まった瞬間、涙でよく見えていなかったという。「俺より喜んでくれてます」と感謝する。

 徳島戦には、地元・愛媛から親族が応援に駆けつける予定。90分間献身的に走り続ける曽根田が甲府を初戦突破に導く。

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