いわきFC(東北・福島)が1-0でおこしやす京都AC(関西)を下し、最終戦前に2位以上確定でJFL昇格を内定させた。後半2分、MF日高大(24)が「昇格弾」を決め、2戦連続の完封勝ちを収めた。

試合終了から3時間近くが経過した午後3時15分過ぎ、本拠地・いわきFCフィールド(いわき市)に戻っていたチームが歓喜に包まれた。勝ち点で下位2チームを上回ることが決まり、昇格ランプをともした。総監督兼任の大倉智社長(50)、田村雄三監督(36)らスタッフと選手はスポーツドリンクで乾杯。田村監督は「今日で決まるとは思っていなかった。もう1戦あるので、社会人1位になってJFLにチャレンジしたい」と気を引き締めた。

創設8年目。13年の福島3部リーグから、16年シーズンにJリーグ入りを目指して本格強化が始まり、東北1部に昇格した今年は15勝3分けの無敗で初優勝。初出場のチャンピオンズリーグもここまで4勝1分けと勢いを持続させた。

京都ACには飛び級昇格の可能性があった17年全国社会人選手権2回戦でPK負けし、今年10月の同準決勝でも完封負け。試合前、田村監督に「借りを返せ」とゲキを飛ばされた。シュート数は相手を9本上回る16本。GKのクリアミスに反応した日高は「セカンドボールは意識していた」。田村監督は「これまで引けといったことは1度もない。目指すべきはJリーグ。プロセスを大事にして結果を求めたい」と明日24日の最終戦でも、攻撃的サッカーを貫く。【佐々木雄高】