J3最下位の岩手 神野卓哉GMが監督兼任に…18日・YS横浜戦で初采配「少しでも上を目指す」

スポーツ報知
会見を行ったJ3岩手の神野新監督(右は秋田社長)

 J3最下位(20位)の岩手は8日、盛岡市内で会見を開き、神野卓哉GM(53)が監督を兼任すると発表した。この日の練習から指揮を執っており、リーグは18日のYS横浜戦(いわスタ)が初采配。「今まで以上に厳しいトレーニングをして、まずは(JFLの)降格圏外(18位)に上がる」と巻き返しを誓った。中三川哲治監督(52)はヘッドコーチとしてサポートする。

 チームは4月28日の福島戦でJ3ワーストの0―9と大敗。5戦勝ちなし(1分け4敗)で勝ち点9にとどまっている。ただ昨季の同じ第13節終了時点では、勝ち点10で19位の相模原が残り25試合で31点を積み上げ18位で残留。同15で17位の鳥取は41点とV字回復し6位に入った。このデータをミーティングで選手へ提示し「みんなならできる。自信を持ってやってほしい」と呼びかけた。

 99年に大分でJ2初代得点王に輝いた指揮官は「1対1や球際に弱い。簡単にボールを失っている。FWはゴール前にいないことが多い」などと改善点を指摘。今季からはJ2昇格プレーオフ(6位以内)も新設されているだけに「6位の可能性もゼロじゃない。最後まで走り負けないサッカーで、少しでも上を目指す」と誓った。

(岩崎 敦)

 〇…岩手の秋田豊社長(53)は、6日の八戸戦(1●4)前に神野氏の就任を決断。「強化責任者が監督をやるのは本来あるべき姿ではないが、新しく監督を呼ぶ財力もない」と苦渋の選択だったことを明かした。2年連続でシーズン途中の監督交代となり「全ては僕の責任。(周囲に)いろいろ言われても仕方ないが、前を向いてやっていくしかない」と話した。

 ◆神野 卓哉(じんの・たくや)1970年6月1日、埼玉県生まれ。53歳。東京・修徳高から89年に日本リーグ1部の日産自動車へ入団し、93年のJリーグ開幕戦は横浜Mでベンチ入り。神戸、大分、FC東京、大分を経て2003年に横浜FCで引退。04年から横浜FC、福岡などで強化担当を歴任し23年から岩手へ。監督を務めるのは17―20年のニッパツ横浜FCシーガルズ(当時なでしこリーグ2部)以来2度目。

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