【番記者の視点】横浜FM、ACL決勝に向け先発10人入れ替えも内容乏しく…浦和に1―2

スポーツ報知

◆明治安田J1リーグ▽第12節 浦和2―1横浜FM(6日・埼玉スタジアム)

 横浜FMは浦和に1―2で敗れた。リーグ戦4戦勝ちなし(3分け1敗)でACL決勝第1戦アルアイン戦(11日・日産ス)を迎えることになった。

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 キューウェル監督は「球際のアグレッシブさが欠けていた。つまらないパスミスや簡単に失う場面が目立った」と敗因を語った。

 前節の磐田戦からフィールドプレーヤー全員となる先発10人を入れ替え。中4日で迎える決勝第1戦を見据えて2チーム編成となり、“サブ組”とみられる10人が起用された。

 MF天野純が前半10分に負傷退場したが、MF植中朝日の投入は見送った。ハーフタイムの入れ替えも行わず、後半17分の4人同時投入まで待った。アルアイン戦で一定程度の出場機会が見込まれるメンバーを、出場時間30分以内にとどめた。当然、チームとしては勝ちにいったが、あくまで決勝を見据えての90分となったことも確かだ。

 だから黒星を喫したとは言え、ACL決勝に向けて不安要素が露呈した敗北ではない。もし勝てていたら「勢いをつけることができた」「チームの総合力を示すことができた」と胸を張って11日を迎えるべきだったが、ドライな考え方かもしれないが、負けたならば無理に関連づける必要はない。

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 ただ、今後のシーズンを考えるのであれば、不安が募る内容であったことも確か。選手間の競争、夏場の試合、複数タイトルを争う状態で迎えるかもしれないシーズン終盤を考えると、戦力の底上げは必至だ。

 DFラインからボールがつながらないし、中盤は強度不足。サイド攻撃の破壊力も足りない。即興に近いメンバーであることを差し引いても、試合内容はスコア以上に乏しかった。

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 決勝第1戦は11日、アウェーでの第2戦は25日に行われる。第1戦の結果や内容次第かもしれないが、15日の新潟戦、19日のFC東京戦のどちらか(もしくはどちらも)は、今回と同じようなメンバーで臨むことになるだろう。

 この敗戦を「仕方がない」と捉えることもできる。何せ、現状の主力10人が先発が外れているのだ。しかし、本当にそうだろうか?奮起を求めたい。(横浜FM担当・岡島 智哉)

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