パリオリンピック(五輪)の前哨戦となる国際親善大会「シービリーブスカップ」を終えた女子日本代表、なでしこジャパンが11日、開催地の米国から成田空港に帰国した。

パリ五輪に出場する米国、日本、カナダ、ブラジルがトーナメント方式で戦う大会で、なでしこジャパンは米国には1-2、ブラジルには1-1でPK戦の末に敗れ4位に終わった。

パリ五輪と同じ中2日で戦う大会方式で、池田太監督は「スケジュール的にも五輪のシミュレーションができた」と振り返った。パリ五輪の選手登録は18人。MF藤野あおばを左MF、DF守屋都弥(みやび)を左サイドバックで使うなど、本番前に試したことも収穫に挙げた。

1次リーグでは、ナイジェリアが同組に入ることも決まった。指揮官は「ナイジェリアも決まり、試合の順番も含めどう戦うか、中2日の試合をやって、どれぐらい落とし込めるかの量も体感」と話す。勝利はできなかったが、金メダル候補の米国にはカウンターが武器になった。「手応えもあるがまだまだな部分もある。(なでしこは)横綱のサッカーをするチームではないので。ハードワークを続けていかないといけない」と見据える。

本番は中2日の戦い。パリに同行できるスタッフも限られるため、日本を拠点にする分析チームを置く計画を明かし「現地組とは別に映像を送ってもらうとか。人選や規模は今後、決めていきたい」。4月中旬にはパリへ会場の視察に向かう予定で、メダルへの準備を着々と進めている。