風間八宏監督(62)が率いる関東1部・南葛SCは、JFL横河武蔵野FCに0-2で敗れ、天皇杯出場の道が絶たれた。

6日のリーグ戦から中3日。先発9人を入れ替え、FW大前元紀はベンチスタートだった。前半19分、横河武蔵野FCが、FC東京などでプレーしたFW阿部拓馬(36)の得点で先制。南葛SCは、前半29分にMF今野泰幸(41)を投入し、相手ゴールに迫ったが、後半44分に相手にPKを献上し追加点を奪われ、力尽きた。

指揮官が目指すのは、40人の大所帯で、選手全員がうまくなること。メンバーを固定してしまえば、チーム内の差は開いてしまう。だからこそ、練習で成長が見える選手は、積極的に公式戦で起用する。

風間監督は日々の練習で「ボールを奪われないために動かすのではない。ボールをゴールに入れるために動かす」と意識づけているが、現時点では「ボールを奪われないために動かす選手」と「ゴールに行こうとする選手」と分かれているのが現実だ。プレーと判断のスピードにも、差があるのは否めない。

敗れはしたが、リーグ戦からメンバーを大幅に入れ替えた中でも、風間監督の下で取り組んでいる狭いエリアでも相手を外して前を向き、最速最短でゴールへ向かう姿勢は随所に見られた。指揮官は「公式戦の中で体験してもらうことが一番大事。そういう意味では、何人かは入れていた。選手も頑張っているし、その中でも成長している。有意義な試合だった」と振り返った。

JFL昇格には、超過密日程でのトーナメント戦を勝ち抜かなければいけない。そのためには、所属選手全員のレベルアップが必至。強い集団をつくるべく、着々と歩みを進めている。