青森山田が連覇へ完封発進…MF川口遼己が先制弾…サッカー高円宮杯Uー18プレミアリーグEAST

スポーツ報知
前半14分、先制点を決めて喜ぶ青森山田・川口(右)とイレブン(カメラ・山崎 賢人)

◇サッカー◆高円宮杯Uー18プレミアリーグEAST第1節 青森山田高2-0市船橋高 (6日・千葉県フットボールセンター)

 昨年度の全国高校選手権とプレミアリーグの2冠を達成した青森山田高が今季同リーグ初戦に臨み、敵地で市船橋高に2―0で勝利した。前半14分にMF川口遼己(るき、3年)がロングスローから先制弾を決めた。アディショナルタイム(AT)に入った後半47分にはFW大沢悠真(3年)がロングシュートでネットを揺らし、連覇に向けて好発進した。

***

 前半14分、青森山田・川口が決勝弾となる今大会チーム初得点を決めた。左サイドからロングスローが入り、1度はね返されたこぼれ球を右足でシュート。「ボールが来たら迷わず枠に入れようと意識していた」。ゴール前の混戦をくぐり抜けたボールはゴール右に吸い込まれた。「サッカー人生で過去一番うれしかった」。イレブンたちと歓喜の輪をつくり、喜びを爆発させた。

 今大会の先発を告げられたのは試合3日前の3日。2月に1度Aチームでプレーも、3月の遠征期間ではBチームに落とされていた。「Bチームの遠征で絶対に結果を残そうと、リーダーシップを持ってやってきた」。ふてくされずにBチームで主軸として躍動し、昇格。165センチと小柄なMFは今試合でもプレースキッカーを務めるなど、卓越した足元の技術とキック精度で勝利に貢献した。

 チームにとっても大きな1勝になった。昨年度の先輩たちは2冠を達成し、今年の代は全国高校総体も制覇する3冠を目標に、始動した。しかし、1月に行われた東北新人選手権では準決勝敗退。3月のサニックス杯では16チーム中7位に終わっていた。「春の遠征1か月間で、俺ら大丈夫かなという不安の中で戦っていた」と正木昌宣監督(42)。結果が出ずに焦る選手たちには「お前たちは雑草だ」といい、雑草魂を持たせて調整してきた。「少しずつ3年生たちの一体感が出てきているのを感じている。この勝利は大きい自信につながる」。高校年代最高峰のリーグ初戦白星に、ほほを緩めた。

 自信にあふれる表情を取り戻したイレブンは次戦(14日)に青森山田高グラウンドでホーム開幕戦を行う。相手は2戦連続の千葉県勢・流通経大柏。「先発に定着して目に見える結果にこだわりながら、しっかり勝ちたい」と川口。勢いに乗る男が再度ネットを揺らし、連勝に導く。(山崎 賢人)

サッカー

×