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「遠めからも見つけやすいように」“金髪”前田大然が攻守に奮闘!南野提案のヘアバンドは「いらないです」

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日本代表FW前田大然

[3.21 W杯2次予選 日本 1-0 北朝鮮 国立]

 ニューヘアスタイルで迎えた大事な一戦を勝ち切った。日本代表FW前田大然(セルティック)は北朝鮮相手の1-0の勝利に「難しい試合になるのは分かっていた。勝ちは勝ちなので、次につながる試合だと思う」と評価した。

 左サイドハーフで先発し、持ち前のハイプレスはもちろん、攻撃でも積極的にチャンスに絡んだ。「ハードワークだけでもチームは助かるけど、それプラス何かを見せないといけないというのはアジアカップが終わってから自分の課題だと思っていた」。前半24分、オーバーラップしてきたDF伊藤洋輝に巧みなヒールパスを通し、後半6分には伊藤のスルーパスから俊足を飛ばして左サイドを駆け上がり、ゴール前にクロスを送った。

 チームとして最後まで追加点を奪えなかったのは課題でもあった。「チームとしても何個かチャンスがあった。決めたらもっと楽な試合になったと思うし、そこは反省しないといけない」。自身も後半43分、FW浅野拓磨のスルーパスから決定機を迎えたが、トラップが大きくなってシュートを打てなかった。

 それでもアジアカップ準々決勝のイラン戦(●1-2)と似たような試合展開ながら失点せずに逃げ切ったことは評価に値する。フル出場で完封勝利に貢献した前田は「後半は相手に押し込まれる時間帯があったのでそこは反省しないといけないけど、こういう戦いは少なからず絶対にある。ゼロに抑えて勝ったのは良かったかなと思う」と胸を張った。

 ヘアスタイルでも注目を集めた一戦だった。トレードマークだったスキンヘッドを"卒業”しただけでなく、試合前日の公式練習に突如、金髪姿になって登場。これにはしっかりした理由があった。

「試合に勝たないと話せないなと思っていた」と苦笑いを浮かべながら切り出した前田は「黒髪だと遠めから見ても分からないというか、遠めから見たら(以前と同じ)坊主だと思うので、子どもたちも見つけやすいと思うように金髪にしました」と説明。そもそもスキンヘッドをやめた理由も愛娘の言葉がきっかけだった。

「そろそろ『坊主が嫌』みたいな感じで言っている。さすがに娘には嫌われたくないので、娘の言うことを聞いておこうかなと思って伸ばし始めました」。そう明かしていた前田だが、金髪の感想については「まだ会ってないので写真でしか見てないと思うけど、『いい』みたいに言っているので。嫁は『えー』みたいな感じだけど、子どもが『いい』って言ってるなら」と微笑んだ。

 娘に日本代表の集合写真を見せてどんな髪型がいいか話している際、MF南野拓実を指差したことも告白していた前田。南野は報道陣に「僕より長くなるのが楽しみ。それぐらいになったら僕から彼にヘアバンドをプレゼントします」と笑顔で提案していたが、前田は「まずそこまで伸ばす気はないので」とキッパリ。「そこまでいかないと思うので、(ヘアバンドは)いらないです」と"拒否”していた。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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