なでしこ18歳・谷川萌々子、北朝鮮は「自分のことを知っていると思う」アジア大会決勝でゴールの活躍再現だ

スポーツ報知
パス練習する谷川萌々子(手前は石川璃音=カメラ・宮崎 亮太)

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は13日、パリ五輪最終予選/北朝鮮戦に向けた事前合宿を千葉市内でスタートさせた。国内組と一部海外組の11人が、ロンドン大会以来となる自力での五輪出場権獲得へ汗を流した。

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 18歳の大型ボランチMF谷川萌々子(ローセンゴード)が、昨秋のアジア大会決勝に続く北朝鮮戦での活躍を誓った。「試合前の雰囲気だったり、試合中の強度だったりは少しは分かっています。そういうのを考えながら、ピッチでも強度の高い練習をしていかなければいけないなと考えています」と合宿での課題を挙げた。

 日本の女子サッカーを背負う22人の自負がにじみ出ていた。昨夏の女子W杯ではトレーニングパートナーでの帯同だったが、昨年12月のブラジル遠征に続き「選手」としてメンバーに選ばれた。「ここで選ばれた限り日本の代表として全力を尽くしたいというのは変わらないと思います」猶本光や宮沢ひなたをケガで欠く中で結果にこだわる。

 アジア大会決勝の北朝鮮戦では2―1の後半24分に、強烈なロングシュートで3

点目を入れ、印象を残した。「自分の良さであるロングシュートはどんどん狙っていきたいと思います。1回戦っているからこそ、相手は自分のことを知っていると思う。そういうところはしっかり相手を見てmプレーしていきたいと思います」と頭脳戦も仕掛ける。

 谷川にはすでに世界が注目している。22年に行われたU―17女子W杯で通算4得点を挙げ、「シルバーブーツ賞」を受賞し、大会期間中にはFIFAの公式サイトにもインタビューが開催された。今回はなでしこと並行して、U―20女子アジア杯に向けた代表チームも活動しているが、谷川はFW藤野あおば(20)=日テレ東京V=、DF古賀塔子(18)=フェイエノールト=とともに、“飛び級”でA代表入りした。

 そして逸材は、JFAアカデミーを卒業後はWEリーグを経ず、海外に行くことに決めた。「世界で活躍するのが目標なので、早く世界でプレーをして強度になれたいというのと、純粋に海外で挑戦したいという思いが強かったからです」人生初の1人暮らしは異国。出費を削るために、今は自炊もしているという。

 半年前にトレーニングパートナーとして帯同していたときは、まだ女子高生のあどけなさが残していたが、この日の受け答えは、緊張しつつも堂々としたもの。高校年代では最後の試合となるが「(JFA)アカデミーを卒業してから1か月くらいになるので、プロとして意識しているので、高校生活はあまり意識していないです」と顔つきも変わっていた。

 五輪切符をつかめば、自力では12年のロンドン大会以来となる。「しっかり結果を残せるように、コンディションを上げていきたい」歴史に残る活躍を18歳はきっと成し遂げる。

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