伊東純也、性加害疑惑報道後初めての試合 チームの信頼の厚さ感じさせるフル出場も得点絡めず

スポーツ報知
伊東純也

◇フランス リーグ・アン第21節 Sランス0―2ロリアン(11日)

 週刊新潮による性加害疑惑報道により、カタールで行われていたアジア杯中に日本代表を離脱したSランスFW伊東純也(30)が、アウェーのロリアン戦で先発出場を果たした。フル出場したが得点に絡むことはできず、チームは0―2で敗戦。伊東にとってはアジア杯の1次リーグ第3戦・インドネシア戦(1月24日)、後半41分から途中出場して以来のプレーとなった。

 いまだ騒動の渦中にある伊東が、ピッチに戻ってきた。得意とする右ウィングで、途中離脱したアジア杯後は初、Sランスでは昨年12月20日・ルアーブル戦以来の出場。前半26分にはゴール前でチャンスを迎えたが、トラップが大きくなりシュートに持ち込めず。後半は調子を上げ、同19分には鋭いターンから左足でシュートを放ったが、オフサイドの判定に。得点に絡むことはできなかったが、自慢のスピードを生かして相手のカウンターを潰して守備で貢献するシーンも。チームからの信頼の厚さを感じさせるフル出場となった。

 現在、伊東は性加害を受けたとする女性側からの刑事告訴に対し、事実無根であるとして虚偽告訴罪の告訴状を大阪府警に提出し、受理されている。Sランスは推定無罪の原則に基づき、伊東の起用を決断。スティル監督は試合前「伊東は非常に優れたサッカー選手であり、我々はその点に集中していくつもりだ」とコメント。また同クラブのカイヨ会長も「彼は何も悪いことはしていないと主張しています。私にはそれを信じない理由はありません」と語っていた。

 捜査には一定の時間がかかるとみられ、3月に行われる26年W杯アジア2次予選の北朝鮮戦(21日・国立、26日・アウェー)での日本代表復帰はまだ不透明。今は自チームでのプレーに集中し、捜査の進展を待つしかない状況となっている。

 ◆伊東の性加害疑惑報道を巡る動き(日本時間)

 ▼1月31日昼 昨年6月の親善試合・ペルー戦後、大阪市内のホテルで伊東が女性の同意を得ないまま性行為に及んだとして、女性2人が大阪府警に刑事告訴したと「デイリー新潮」が報じる。大阪府警が女性の刑事告訴を受理。

 ▼同午後8時30分 アジア杯(カタール)日本―バーレーン戦。伊東はベンチ入りも出番なし。

 ▼2月1日昼 伊東の代理人弁護士が、性加害はなかったとして、虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出し、受理された。

 ▼同午後5時 日本協会広報担当者は伊東の離脱は「現時点ではない」と説明。

 ▼同午後7時30分 協会が同日付での離脱を発表。

 ▼2日午前2時過ぎ 離脱発表後、選手から「伊東とともに戦いたい」との声があり、チーム団長の山本昌邦氏が協会幹部に相談。離脱は先送りに。

 ▼同午後 日本協会幹部が会議。田嶋会長が都内で伊東の離脱を発表。

 ▼6日 Sランスがクラブ公式Xで伊東のチーム合流を写真も添えて投稿。

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