城彰二氏「森保さんのツケがまわってきた」批判封印も「グループ戦術がなかったから崩壊」アジア杯敗退の日本代表

 サッカー元日本代表の城彰二氏が8日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、アジア杯で目標の優勝を逃した日本代表について総括した。森保一監督については「ツケが回ってきた。『このゲームに対してもっと決まり事を作ろう』とかオレ散々言ってきた」と選手個人の能力に頼るやり方に疑問符をつけながらも「楽しみにしましょう。オレ今年は批判しないから」と今後の立て直しに期待した。

 1次リーグを2位で突破した日本だが、初戦のベトナム戦で一時リードを許すなど苦戦。「もちろん(ベトナム代表の)トルシエ監督のやり方もあるが、ハードワークしてくる。本当に走るし、攻守の切り替えも走る。日本はハードワークが欠けていた。走らなくてもできる技術は認めるが、相手のハードワークにやられた」と指摘した。

 それを踏まえてイランに逆転負けした準々決勝についても「ベースが負けていた。シンプルに相手より強度が高く走れるか、コンタクトできるかで圧倒的に負けていた。だから前半はある程度戦えたけど、後半一気に主導権を握られたのは、前からのハードワークが少なくなった。イランはテクニックもあるし体も強いしハードワークできるし、とそろった段階で負けるべくして負けた。ハードワークできなかったし無理だよ」と分析。「(決勝PKを献上したDF)板倉のミスとか言うけど、それ以前に一気に体力的にも落ちてしまったし、そこを回避できなかったのは選手がいけない。監督を批判する前に選手が悪い。そこを勝ちきれないと試合にならない」とハードワーク不足を敗因に挙げた。

 森保監督の采配そのものについては「決めるのは監督だから仕方ない。メンバーの交代カードやタイミングで賛否はあるかもしれない。たらればだから、言える」と批判は封印した。ただし、これまでの継続した取り組みについては「森保さんのツケが回ってきた。『このゲームに対してもっと決まり事を作ろう』とかオレ散々言ってきた。守備に関してもそう。どこで(ボールの)取りどころを決めるのかとか、攻撃に関してはどこから頼っていこうよとか。グループ戦術がなかったから、だから崩壊しちゃったんだよね。今回」とピシャリ。「守田が会見で言ったとかあるけど、オレは前々からそう思って提言はしていた。結局は個の力に頼って、個の力でできちゃってた。だから個でも難しくなった場合に一気にフィーチャーされる。戦術も考えていると思うけど、選手に伝わっていないんじゃ話にならない。練習を見ててもグルーピングで何かやってるというのもない。守備のところ、攻撃のところでチームに必要なよりどころを作れなかった。そこを積み重ねないと、うまくいかない」と指摘した。

 最後は「まだW杯じゃない。いろんな意見があると思うが、一回リセットして、どういうふうに森保監督はこのチームによりどころを作ったり、方向性を見せてくれるのかなというのを楽しみにしましょう。オレ今年は批判しないから」と宣言した。

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