日本文理が巻に3-0で勝ち、4年連続の8強入りを決めた。前半20分にFW長崎颯真(そうま=2年)が先制を決めると、チームは後半に2点を追加した。19日の3回戦から、22日の準々決勝まで4日間で3試合のタイトな日程。長崎は後半途中にはベンチに退き、体力の温存を図った。

先制ゴールを右足で流し込むと長崎は右拳を握り締め、走りだした。0-0の均衡を破る今大会初ゴール。前半20分だ。MF中林海成(3年)の浮き球パスを頭で合わせた。巻のGK佐藤天樹(3年)に1度は阻まれたが、こぼれ球を冷静に押し込んだ。「なかなか点が取れなくて今回は行こうと思っていた」。

本来はMF登録、181センチの大型ボランチだ。「前線にボールを収めたい」と駒沢隆一監督(58)は長崎をワントップで起用した。「どちらかと言うとボランチでヘディングで競り勝ち、ボールを奪って前に運ぶ方が楽しい」と長崎は話したが、ゴールで得点の楽しさも知った。

日本文理は前々回の全国高校選手権、初出場でベスト8。糸魚川中3年だった長崎は同選手権・県大会決勝を観戦した。「鳥肌が立った。見ていて面白いサッカーだった。日本文理でやりたいと思った」。糸魚川市の親元を離れ取り組むサッカー。狙うのは2年前と同じ県大会優勝だ。【涌井幹雄】