J2金沢、3連敗でJ3降格圏内21位以下が確定「申し訳ない気持ちでいっぱい」

スポーツ報知
3連敗を喫して肩を落とす金沢の選手たち

◆明治安田生命J2リーグ 第39節 山形1-0金沢(22日・石川西部)

 ツエーゲン金沢は、0-1で8位のモンテディオ山形に敗れた。10試合連続の勝ちなしで、J3降格圏内の21位以下が確定した。試合終盤は何度も得点チャンスを作りながら無得点で3連敗。ゴール裏のサポーターからは「まだ戦い続けるぞ」と激励を受けると、ハンドマイクを手渡された主将のGK白井裕人(35)は「苦しいが、やるしかない。あと3試合、どんな結果になろうとも戦い抜く。一緒に戦って欲しい」と声を振り絞った。

 ホーム戦だったが、試合後にフロント側からの挨拶、説明などは一切なし。後日、代表取締役の西川圭史GMがホームページ上でコメントを発表するという。記者会見に臨んだ柳下正明監督は「選手やスタッフには、何の責任もない。いろんな意味でプレッシャーはあっただろうし、本来持っている力を出し切ることが出来なかった」と振り返った。

 前節の秋田戦では試合後、ゴール裏席から大ブーイングが飛び交ったが、この日は最初から最後まで大声援と拍手が送られ続けた。試合後のロッカールームでは言葉を交わす選手も少なかったというが、ミックスゾーンで取材に応じた白井は「厳しい声もあるが、ツエーゲンを応援してくれているからこそ。笑顔でスタジアムをあとにして欲しいと思っているが、それを叶えられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と話した。

 J3でJ2ライセンスを持たないチームが昇格圏2位以上に入った場合、J2からJ3への降格チーム数が減ることになる。厳しい状況に変わりはないが、わずかな残留の可能性も残す。「練習はみんな集中して取り組んでいるし、残り3試合、力の抜けた試合を見せてはいけない。次も決勝戦の気持ちでプレーしたい」と白井。応援してくれるサポーターのためにも、今季最終節まで全力で戦い抜く。(中田 康博)

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