塩越柚歩、完全アウェーのアジア大会で金メダル「いろんな意味で成長させてもらった」

スポーツ報知
練習で真剣な表情の三菱重工浦和MF塩越柚歩

 WEリーグ昨季女王の三菱重工浦和が11日、さいたま市内で練習を公開した。杭州・アジア大会女子サッカーで金メダルを獲得したMF塩越柚歩(25)が、年長者として臨んだ責任感と「なでしこジャパン」復帰への思いを語った。

 練習合流初日。「メダル、持ってきてよ」と声をかけてくれたのは、11年W杯優勝メンバーのFW安藤梢(41)だった。「それにはかなわないですけど、結構いいメダルもらったんで。明日、みんなに披露したいと思います」さわやかな笑顔で優勝の喜びを口にした。

 25歳で臨んだ今大会は、FW上野愛実(26)に次ぐ年長者だった。「自分の立ち位置が、(東京)五輪の時とは明らかに違っていた。自分たちがチームを引っ張っていかなければいけない立ち位置だった」と自覚。背番号10を背負い「期待してもらっているんだなというのは感じていました。チームに自分自身の力を毎試合込めたいなと思っていました」と振り返った。

 完全アウェーでの戦い。相手がボールを持つたびに大歓声がわき上がった。「みんなプレッシャーはそこまで感じてなかったかなと思います」と明かす。決勝戦では北朝鮮を4―1で下して優勝した。「今までしたことのないような経験をさせてもらった。個人としても、プレーだけじゃなく成長させてもらったなと思います」と収穫を得てチームに帰ってきた。

 塩越は東京五輪を最後に、なでしこからは遠ざかっている。代表復帰のためには、レベルを上げていく必要性を実感した。「まだ足りないものがあるなと、すごく感じました。またなでしこに食い込んでいけるように、チームで頑張らなきゃと思います」と表情を引き締めた。

 クラブで結果を積み重ねていく。チームは11月上旬から、女子版ACLのパイロット大会に出場し、タイで3試合を行う。浦和レッズの一員である以上、アジアを全力で取りに行くのは使命でもある。「国同士の戦いではなく、チーム同士なので。またちょっと違った部分も見えるんじゃないかなと、すごく楽しみですね」アジア大会を経て一回り大きくなった経験をチームに還元する。

サッカー

×