浦和がACL本大会へ3発突破…中島翔哉が興梠慎三の日本人最多28点目呼んだ

スポーツ報知
興梠慎三

◆アジア・チャンピオンズリーグ▽プレーオフ 浦和3―0理文(22日、埼玉)

 2連覇を目指す浦和が、理文(香港)を3―0で下し、9月のACL本大会に2大会連続9度目の出場を決めた。元日本代表FW興梠慎三(37)が同大会日本人最多を更新する28点目を決め、移籍後初先発の同MF中島翔哉(29)が2得点に絡む活躍。新兵器の背番号10、中島の加入効果を星野浩司記者が「読み解く」。横浜M、川崎、甲府に続き4クラブ目のJリーグ勢を加えた本大会(全40クラブ)の組み合わせ抽選は24日に行われる。

 ゲリラ豪雨でぬかるんだピッチで、中島のパスがさえた。前半3分、ゴール右前に走った大久保へ絶妙な縦パスを通し、小泉の先制点を演出。3分後にはドリブルからくるりとターンしてパスを送り、酒井の右クロスから興梠のACL日本人最多28点目が生まれた。加入後初先発から開始6分間で前半の全2得点の起点に。「後半5分で足をつった」が、移籍後最長の65分間プレーした。「10番はチームを勝たせたり、決定的な仕事をする選手」。背番号10は自身の言葉を体現した。

 ポルトガル、中東などでプレーし、6年ぶりにJリーグ復帰。「日本に帰るならこのチームでしかプレーするつもりはなかった」と浦和“一択”だった。第1次森保ジャパンでは、ドリブラーのイメージが強かったが、この日はトップ下で司令塔役。「ドリブル、パス、攻撃的なプレーは全部好き。状況に応じて勝手にやる感じ」と笑みを浮かべた。

 加入から公式戦4戦目。日本ではFC東京時代の17年8月以来の先発となった。試合前練習で仲間が整列する中、最初にボールをゲットしてドリブル。同じリオ五輪世代で仲が良いGK牲川が「本物のサッカー小僧」と言うのもうなずける。

 史上初3度目Vから3か月半。2大会連続9度目の本大会出場権を獲得し、次に狙うは2連覇だ。狭いエリアでボールを受け、前を向いてパスを送る技術は一級品。スコルジャ監督(51)が「今までいた選手と違うタイプのトップ下」と高評価する。「どんどんアシスト、ゴールで貢献したい」と中島。アジアを勝ち抜く攻撃力アップへ、心強い新兵器となりそうだ。(星野 浩司)

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