なでしこジャパン、ラグビー聖地攻略へスパイク選択カギ…11日準々決勝を担当記者が「占う」

スポーツ報知
長谷川唯

 【オークランド(ニュージーランド)7日=田中孝憲】なでしこジャパン(FIFAランク11位)は、11日のスウェーデン(同3位)戦に向け、今大会2度目のオフで英気を養った。次戦の会場はニュージーランドラグビーの聖地・イーデン・パーク。今大会に同会場でプレーするのは両チームとも初めて。スパイク選択など、試合に向けた鍵となる選択を担当記者が「占う」。

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 ここまでに3会場を転戦し、ラグビー色が濃いニュージーランドのスタジアム環境に選手たちは慣れてきた。

 パスをつなぐこともできる日本にとって、ラグビーと同じピッチを使うに当たり芝の状態は最も気になる情報だ。サッカーはボールの転がりを重視するため芝は20ミリ前後。対してラグビーはスクラムなど動きが激しいため40ミリ弱が一般的だ。第2戦のダニーデンでは、会場視察時に芝の長さを気にした代表スタッフが、試合当日に刈り込むことを会場側に確認したほどだ。

 ニュージーランドのピッチは、日本に比べて地面が緩くて踏ん張りにくく滑りやすい。固定式スパイクを履く選手も、足への負担が大きくなっても、よりグリップ力が高いミックスや取り替え式スパイクで臨んでいる。初戦のザンビア戦ではその差が顕著に出た。FW植木は「事前の合宿から試した。準備の良さが、日本にプラスに働いた部分が大きい」と説明。環境に合わせた的確な選択でMF宮沢の速さを生かした効果的なカウンター攻撃ができている。MF長谷川は「自分たちもびっくりなところ」と鋭い攻撃に手応え。特にスペインを撃破した4発には「新しい気付きでもあった。これでいけるんだというのが正直あった」と話した。

 準々決勝、準決勝はともにイーデン・パークが会場。2大会ぶりの決勝を目指す上で、移動のハンデなく試合ができるのも大きい。真冬の南半球の環境に適応できたなでしこの勢いは本物だ。(田中 孝憲)

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