アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦、アウェー浦和レッズ戦を翌日に控えた上海上港(中国)のヴィトール・ペレイラ監督(51)と元ブラジル代表MFオスカル(28)が16日、埼玉スタジアムで行われた公式会見に出席した。

 

冒頭に決戦への意気込みを求められ、ペレイラ監督は「いよいよ明日。(本拠での第1戦が2-2に終わり)我々には最低1点が必要になる。アウェーでサポーターは多いだろうが、反対にモチベーション、刺激を与えてくれる。自信を持って、コンパクトに、チームスピリットを持って戦えば十分に次のステージへ進めるだろう。我々はそれに値するチームだ」と力を込めた。

 

オスカルも「明日は重要な試合になる。いい試合になる。遊びに来たわけではなく勝つために来た。目標を果たしたい」と抱負を語った。

 

上海での第1戦は前半に2失点し、後半に2点を返して浦和に追いついた。ペレイラ監督は「前回は失点から始まってバランスと集中を欠如してしまい、2点目も失った。だが、後半はチャレンジしたことで2得点できて、さらにもう1点という惜しいところまでいけた」と立て直しに自信を見せ、勝てば突破という状況で「明日は1点を取れば行ける自信がある。取らないと次へ進めないが、3-3や4-4といったスコアは想像しづらい。点を取った後に簡単に失点しないようにしたい。とにかく1点を取れば、非常に状態がいいので突破できると思っている。最高の姿を見せられれば」と話した。

 

続いて、中国メディアから「決勝トーナメント1回戦の全北(韓国)戦も同じような状況から突破した」と質問された。ホームでの第1戦は1-1と勝ち切れなかったが、アウェーでの第2戦も1-1としてPK戦の末に勝ち上がった。ペレイラ監督は「選手はプロであり、私もプロの監督。自信を持っている。自信という者は自分の中に秘めているもの、と思っている。常にいい試合をしろと言っているし、それを積み重ねることで自信も大きく湧いてくる。時には自信をなくすこともあるが、バランスが大事。選手は機械ではないので時に不安定になり、パフォーマンスのレベルが落ちる。その時は『大きなミスをしないように』と言っている。人間は、すべてを完璧にこなせない。小さなミスは付きものだが、大きなミスは自信を奪って敗退につながってしまう。明日も戦略を与えるが、まずは楽しんでもらいたい」と余裕の表情で話した。

 

続いてオスカルへ。中国人記者が「明日は2人の重要な選手を欠く。司令塔のオスカル選手にかかる責任は?」と尋ねた。同じく元ブラジル代表のFWフッキが出場停止で、中盤の底に君臨していたウズベキスタン代表MFアフメドフは左膝を負傷したとの情報があり、来日していない。それでもオスカルは自然体。ホテルのスリッパを履いて登場するなどリラックスした様子で「僕だけに責任がかかるわけじゃない」とかわし「チーム全体に責任がある。勝利だけを目指してキックオフを迎えたい」と受け流していた。