J1湘南ベルマーレは17日、ホームBMWスタジアムで行われるサガン鳥栖戦前に平塚市内でサポーター向けの「クラブカンファレンス」を開催し、出席した真壁潔会長、水谷尚人社長が、曹貴裁監督による選手らへのパワハラ疑惑についてJリーグから調査を受けていることを謝罪した。

同カンファレンスは年3回定期的に行われているもので、今回の開催も曹監督のパワハラ疑惑が表面化する前に開催が決まっていた。冒頭に真壁会長、水谷社長それぞれから騒動について説明を約15分間行った。

始めにマイクを握った真壁会長は「本当に大変、皆さんにご心配をかけて申し訳ありません」と頭を下げた。Jリーグから内容は明かされていないものの、ヒアリング調査を受けていることを明かし、真壁会長と水谷社長もその対象になっていると語った。同会長は「粛々と(ヒアリングを受ける)その日を待っていたところ、一部メディアからその記事が出ました。まさにその時間に、選手たちにおわびをし、明けて選手たち全員が集まる最初の日に話をさせていただきました」と説明。最後に「目の前に突きつけられた現実をしっかりと受け止めて、ベルマーレ一丸となって、この調査をしっかり受け、結論を出したいと思います」と話し、「大変ご心配をおかけしますが、みなさんのご理解よろしくお願いいたします」と締めくくると、サポーターからは大きな拍手が起こった。

続いてマイクを握った水谷社長は「今、会長からお話をさせてもらったことが全てでございまして、正直、我々もその中身が分かっていない」と切り出した。その上でサポーターへ向け「みなさんと一緒に19年間、ここまで来れた歩みがありますので、みなさんはチームを、選手たちを、応援していただいていると。そうでない人もいることは分かっていますが、皆さんと一緒に前に進めたらなと思います」と話した。

また、水谷社長は所属する選手らの気持ちもおもんぱかり「一番不安なのは選手だと思います。その選手にもあまり多くを語れない。僕らも話せない、というか分からないんです」と苦しい胸の内も明かした。そんな状況の中でも練習で選手がひたむきにサッカーに取り組む姿を目の当たりにしたとも語り「申し訳なくなりましたし、サポートしないといけないなと思いました」。最後に「しっかりJリーグの調査と向き合って、それに対して我々もしっかり向き合って先に進んでいきたいと思います。逆にこの状況をさらに上に行く機会にしたいとも思っていますので、ぜひみなさま引き続きよろしくお願いします」と締めると、サポーターからは再び大きな拍手が巻き起こっていた。