鹿島アントラーズは14日、ザーゴ監督(51)の解任を発表した。就任2年目の今季は2勝2分け4敗で15位と低迷。後任にはクラブOBの相馬直樹コーチ(49)が就任する。

今季ここまでの鹿島の戦いをデータで見ると、反則の多さが特に目立つ。警告数はリーグ最悪の19枚で、退場2も鳥栖と並びワーストタイ。カードを受けなかった試合は2月27日の開幕節清水戦の1試合だけ。攻守に機能していなかったことを象徴するかのようなデータだ。

不用意なファウルが多いせいか、セットプレーからの失点も増加。11日の札幌戦では2-0リードの前半26分に自陣でMFレオ・シルバが相手を倒し、その直接FKから失点した。後半25分にもDF永戸がペナルティーエリア内で相手を倒したとしてPKを献上し、2点のリードを守れなかった。いわゆるセットプレーからの失点は計7点。最下位に低迷する横浜FCと並び最も多くなっている。

ファウルで試合が止まることが多いため、実際のプレー時間「アクチュアル・プレーイング・タイム(ATP)」はJ1全20チームで最も短い平均51分。1試合90分のうち39分はプレーが止まっていることになる。このATPはボール保持を重視する攻撃的なチームは長くなる傾向にあり、首位を快走する川崎Fはおよそ60分に達する。

ザーゴ監督はボール保持と積極的なプレスを重視した攻撃的なスタイルを志向したが、攻守両面でかみ合わず、首位川崎Fとの勝ち点差は20に開いている。