鹿島がザーゴ監督(52)を解任する方針を固めたことが13日、分かった。後任には相馬直樹コーチ(49)が就任する見込み。今季のJ1の解任は横浜FCの下平監督に続き2人目になる。

クラブは昨季、攻守で攻撃的なスタイルの転換を掲げ、ブラジル人のザーゴ監督を招聘(しょうへい)した。昨季は選手も数多く入れ替わり、就任直後は、開幕4連敗と出遅れ最下位に低迷したが、8月末から7連勝するなど最終的には5位でフィニッシュした。

今季はエースFWエヴェラウドら主力が残留し、クラブ創設30周年となる節目の年で3冠を掲げスタートしたが、開幕戦の清水戦で1ー0でリードしながらも3失点し敗戦。第2節の湘南戦で白星も、そこから4戦未勝利(3敗1分け)とスタートダッシュに失敗した。4月11日の札幌戦では2-0でリードしながらも追いつかれ引き分けに終わり、先制すれば負けない鹿島の伝統が崩れ去った形となった。順位も首位川崎Fに勝ち点差20を離され15位に低迷。攻撃もパスミスやトラップミスが目立ち好機を生かせず、鹿島伝統の堅守も見えないことから、クラブはザーゴ監督の解任にかじを切ったようだ。

クラブはザーゴ監督の下、攻撃的なスタイルへ“建て替え”を図ったが、志半ばでの指揮官交代となった。新監督には、鹿島OBで常勝鹿島の伝統を知り尽くす相馬氏が就任する見込み。ブラジル人の新助っ人、MFディエゴ・ピトゥカとアルトゥール・カイキの合流も間近に迫っている。相馬監督の下で、守備の立て直しを含め、巻き返しを図ることになる。