J2新潟のGK阿部航斗(23)が悔しさを糧に、2試合連続完封勝利を狙う。オフ明けとなった13日は、約1時間半の練習に参加。GKコーチから放たれる矢のようなシュートに懸命に食らいついた。大卒2年目のホープは17日のホーム金沢戦(午後2時開始)に向け、「もう勝利に貢献しなければならない立場。目の前の相手をぶっつぶすだけ」と闘志を見せた。

開幕7戦連続スタメンとなった前節山形戦(11日、2○0)は無失点に抑えるも、悔しさが残る展開となった。「前半終了間際は審判の判定に、後半は(カバーに入った)フランク君に助けられた」と、警戒していたはずのセットプレーから「あわや失点」というシーンを招いた。また、得意のフィードでもミスが続いた。「1つの失敗で気負った部分があった。GKとしての立ち振る舞いや表情など、もっと自信を持たないと。相手につけ込まれる」とメンタルの大切さを改めて実感した。

新潟の下部組織出身で、筑波大を経由し愛着のあるクラブに戻ってきた。昨季は出場0に終わったが地道に練習を重ね、今季は正GKの座をつかんだ。「チームの勝利に向け、自分にできることをやるだけ」。金沢戦でも金髪GKがゴールに鍵を掛ける。【小林忠】