J2アルビレックス新潟はオフが明けた18日、第19節ツエーゲン金沢戦(22日・石川県西部緑地公園陸上競技場)に向けた練習を聖籠町のクラブハウス練習場で行った。センターバックのDF大武峻(26)が2試合連続完封を目指して守備を引き締める。前節栃木SC戦(15日)は6試合ぶりの無失点で今季初の連勝。勢いに乗るためにも金沢を無失点に封じる。

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オフ明け初日から大武はぬかりのない動きをみせた。ハーフコートで行った8対8の試合形式、マークした相手に徹底して食らいつく。「金沢はくせのあるチーム。1対1で負けないように」。プレッシャーを強めて球際の攻防を挑んでくる相手をイメージした。

栃木戦は第12節山口戦以来の無失点で、今季初の連勝。栃木が1人退場者を出し、数的優位だったため「それほど手応えがあったわけではない」と辛い自己採点。それでもゼロに抑えての勝利は弾みがつく。球際の攻防を制し、切り替えの速い展開に持ち込む土台を守備陣がつくった。大武はその中央で体を張った。

開幕からフル出場中だ。新井直人(22)、広瀬健太(26)、パウロン(29)とセンターバックの相方が代わる時期が続いた。「誰と組んでもきちんとできている」とコミュニケーションを取りながら、精度を高めて来た。第13節長崎戦から第16節甲府戦までの4連敗では複数失点が重なった。考え込むこともあったが、「自分のプレーをする」と気持ちを切り替えた。そして189センチの長身を生かして体を張り続けた。

「出られない選手のためにも、納得してもらえる試合をしなければ」。ピッチに立ち続ける責任感と、苦しい状況を乗り越えた成果が栃木戦の無失点には含まれている。「次もゼロに抑えたい。チームにも自分にとっても自信になる」。今後をにらみ金沢戦を重視している。【斎藤慎一郎】