MF久保建英(18=レアル・マドリード)ら東京オリンピック(五輪)世代主体で臨んだ日本代表はチリに完敗した。

試合終了の笛とともに、久保は両手を膝についた。試合後に取材に対応し「自分たちはチャンスを決められなかった」と、無得点を悔やんだ。

自身にも惜しいシーンはあった。0-2の後半20分。MF中山雄太とのワンツーからドリブルでDF2人をかわしてゴール前へ進入。「リミッターが外れるじゃないけど」と感覚を振り返った。左足で強烈なシュートをニアサイドに放ったが、サイドネットにそれた。「少しずれてしまって。0-2でしたし、決めていればこっちの時間帯に引き寄せられた。今でも悔しい」と話した。

対戦したチリに対しては「個でも上手でしたし、ポゼッションも保たれた」と、若い日本に対して多くのところで上回られた中での戦いだったことを思わせた。

チリ選手の負傷の疑いで試合が中断した際には、主将のMF柴崎岳とともに審判のところに寄っていって対話する場面も複数回あった。「負けていたし、早く再開してほしい気持ちもあった。それでもチャンスを作れなかったり球際で勝てなかったら意味がないですけど、できることはやろうと思った」。チーム最年少の18歳は、最後まで得点と勝ち点を諦めなかった。

大会3連覇を狙うチリに対し、挑戦者の立場だったことは明白。次には中2日で、チリを上回る力を持つウルグアイとの対戦が待っている。フル出場した久保の出番は不透明だが「シュートで終わることを次の試合から心がけたい」と、出番があったときにはふたたびフル回転することを誓った。