初戦から、日本代表の森保一監督(50)は厳しい現実をつきつけられた。前半こそ1失点としのいだが主導権を握られ続けると、後半に一挙3失点と力尽きた。森保ジャパンワーストの4失点で完敗。大会3連覇を目指すチリに、力の差を見せつけられた。

そんな大敗の黒星スタートにも、希望の光はあった。レアル・マドリードに移籍が決定したMF久保建英(18)や法大のFW上田綺世(20)ら東京オリンピック(五輪)世代の若手が何度か好機をつくり、相手ゴールへと迫っていった。ゴールはこじ開けられなかったが、強豪相手に臆さず挑んでいった。

そんな若手の積極的な姿は、指揮官が期待していた部分でもある。ブラジル出発前、「まずはチャレンジ精神をもってチリ戦に臨むことをやりたい。インテンシティ(プレー強度)が相当高いゲームになると思うので、覚悟をもってコパのチリ戦に臨む」と目標を掲げていた。南米選手権は代表招集に拘束力がないため、五輪世代が中心のメンバー編成。それでも言い訳にすることなく「思い切りぶつかっていけるように働きかけていきたい。世界の舞台に立って戦うために、アジアで確実に勝ち、世界の舞台で勝っていくために、どれだけやれるか。少しでも手応え持てるようなチャレンジをしたい」と力を込めた。最大目標の勝利こそつかめなかったが、未来への手応えは少なからず手にできただろう。

1次リーグはウルグアイ、エクアドルとの2試合を残す。20日の次戦ウルグアイ戦までは中2日。大敗を糧に、次なる南米の強豪に挑んでいく。