サッカー・南米選手権ブラジル大会1次リーグC組(18日、日本0-4チリ、サンパウロ)日本は2連覇中の王者チリとの決戦。的確に弱点を突いてくる相手に、地力を見せつけられた。
「あくまで戦って勝ちにいく。その中にこそ今後への学びがある」。そう宣言した森保監督が、初戦で選択したのは4バックだった。FWの前田を右サイドハーフで起用し、久保をトップ下において中央を起点に攻める作戦に活路を見いだそうとした。
試合開始直後はその形が力を発揮した。チリの激しいタックルにひるまず、パスミスを奪って攻める。「自分のプレーを出すことができれば、今後に向けた自分の自信になる」と意気込んでいた久保が前半11分、左サイドを突破してコーナーキックを得ると、植田のヘディングはGKの正面。好機は作ったが、時間がたつにつれてほころびを見破られた。
サイドハーフが中央を守る分だけ外が空き、そこを執拗(しつよう)に攻められた。ディフェンスラインを下げさせられ、ボールを奪ってもゴールが遠い。前半41分にコーナーキックで先制されると、後半9分にはミドルシュート一発で失点。冨安は「南米の地で、強豪相手に無失点なら自信につながる」と話していたが、こらえきれなかった。
2点を奪われてからは何度も好機を作った。後半20分に久保がペナルティーエリアを突破してシュートを放つと、24分にも久保のスルーパスから安部が抜け出しクロス。だがゴールは遠く、さらなる失点を喫した。重くのしかかった4点。試合終了の笛を待たず、うなだれるしかなかった。