チリ代表、世代交代進まずDF3人30代でスピード低下隠せない…対戦国分析

スポーツ報知
公式練習で調整するチリ代表のアルトゥーロ・ビダル(カメラ・宮崎 亮太)

 ◆南米選手権1次リーグC組第1戦 日本―チリ(日本時間・18日・モルンビスタジアム)

 日本代表は17日午後8時(日本時間18日午前8時)、チリとの初戦に挑む。

 国旗とユニホームの色から、チリ国民から「ラ・ロハ(赤)」の愛称で呼ばれる。主要フォーメーションは4―3―3。小柄だが敏捷(びんしょう)で運動量豊富な選手たちが、高い位置から連動しプレスをかけてボールを強奪。その瞬間に後方から選手が次から次へと飛び出してきてゴールを狙う、というのが近年のプレースタイルだ。

 攻守両面でアグレッシブな戦い方で、2010年と14年のW杯で16強に残り、自国開催の15年南米選手権で初優勝を飾り、翌年の南米選手権特別大会も制覇の偉業を達成。当時の主軸はFWサンチェス(マンチェスターU)、MFビダル(バルセロナ)、DFメデル(ベシクタシュ)らで、国内では「黄金世代」と呼ばれた。

 実はこの頃が、近年の最高到達地点だった。以後、中心選手が年齢を重ねてスピードとスタミナが低下し18年ロシアW杯南米予選で参加10か国中6位に沈んで敗退という屈辱を味わった。

 この状況で、昨年1月、「ラ・ロハ」の再建を任されたのがコロンビア人のレイナルド・ルエダ監督だ。過去、母国を含む3か国の代表監督を務めてW杯2大会を戦い、コロンビアの強豪クラブを率いて南米クラブ王者に輝いた実績も持つ。だが、世代交代はなかなか進まず、日本戦の先発予想メンバーの平均年齢は約31歳と極めて高い。5月末から合宿を張り、今月8日にブラジル入りして大会に備えてきた。

 長所は、チームとして一貫した戦い方ができ、サンチェス、ビダルら欧州のビッグクラブに在籍する実力派が“違い”を作り出せること。その一方で、最終ラインの4人のうち3人が30代でスピードの衰えが隠せない。久保らが突破してチャンスを作れれば、日本にも勝機がある。

 ◆チリ 南アメリカ南部に位置し、首都はサンティアゴ。面積は約75万6950平方キロ(日本の約2倍)。人口は約1700万人。1818年にスペインから独立。銅の生産量は世界一を誇る。公用語はスペイン語。

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