サッカー・日本代表合宿(16日=日本時間17日、サンパウロ)開口一番、森保監督が語ったのは日本の苦しいチーム事情だった。
「みなさんが考える日本代表としては最強ではないかもしれません」
招待国として参加する今大会。日本協会は選手招集に拘束力がなく、チーム側にも派遣義務がなかった。A代表の出場数ゼロの選手が16人。「Jリーグ、大学、海外チームの協力を得て構成したチーム」と続け、チリ関係者、海外メディアに選考事情を説明した。
弱気、言い訳にも聞こえる発言だが、もちろん内心は強豪チリに一泡吹かせようと狙っている。直前のキリンチャレンジ杯2試合で代名詞の3バックをテスト。9日のエルサルバドル戦では試合展開を見て、柔軟に4バックに変更した。
チリにとって、日本は無名のメンバーに加えて布陣も読めない不気味な相手に映る。チリ対策を聞かれた森保監督は「きょう考えさせてください」と決して口にせず、「3バック、4バック両方を準備したい」とけむに巻いた。
「常にチャレンジ精神を持ち、勇敢に粘り強く戦う日本人のメンタリティーを反映してほしい」
選手たちにそう求めた指揮官。W杯で避けて通れない南米勢相手に力を試す。