昨季J1王者の川崎フロンターレが25日、川崎市内で始動した。サイドアタッカーが多かった昨季は、彼らを生かすシステムへの変更で成功を収めた。

中村憲剛氏の引退やMF守田の海外挑戦で顔ぶれは変わったが、5季目を迎えた鬼木達監督(46)は「去年をベースにしながらも、頭の中にある狙いをもっと出したい。システムありきではなく、選手の特徴をどれだけ生かせるか。新加入選手の特徴を見極めたい」と、今季も個々の長所を生かすサッカーを掲げた。J1連覇とACL初制覇を目標に、「自分たちのサッカーでアジアを魅了したい。世界各国で仕事をされている方(日本人)がいる。志の部分では、日本を元気づけるために戦いたい」と、タイトルを目指す意義をあらためて口にした。

過密日程だった昨季の疲労を考慮して、元日の天皇杯決勝後は2週間以上練習場を閉鎖し、十分な休養を確保した。初日練習には、MFジョアン・シミッチ以外の外国籍選手4人および別メニューのDF登里を除く全選手が元気に参加した。DF谷口彰悟(29)は「新型コロナの陽性者を出さず、隔離期間中の外国籍選手以外全員集合できて良かった。みんなでサッカーをするのは楽しい」と喜びをかみしめた。【杉山理紗】