青森山田(青森1位)が圧勝Vで会心の新チームスタートを切った。準決勝で尚志(福島1位)を5-0で圧倒し、2時間後に行われた決勝でも仙台育英(宮城1位)を6-1で一蹴し、4年連続8度目の優勝を飾った。黒田剛監督(50)に代わり、指揮を執った正木昌宣コーチ(39)は「攻撃のコンビネーションが合っていた。力のあるチームに(大差で)勝てたのは、青森山田として結果にこだわれたから」と選手を褒めたたえた。

青森山田の「お家芸」が決勝戦の序盤からさく裂した。前半4分、DF多久島良紀(1年)のロングスローから180センチのDF三輪椋平(2年)の打点の高いヘディングで、先制ゴールを奪った。3分後にはFW名須川真光(2年)のシュートで追加点。後半には4得点を追加し、宮城王者との「選手権出場校対決」に完勝した。

11日に全国選手権決勝を終えたばかりで、今大会が新チーム初の公式戦。絶対的エースのMF松木玖生、MF宇野禅斗(ともに2年)が不在でも、初戦から決勝までの4試合で18得点2失点。選手権メンバー10人を擁して、圧倒的な力を見せつけた。

山梨学院に敗れ、2大会連続準優勝に終わった同選手権から2週間。再出発した「新生青森山田」が東北新人V4で“日本一奪還”へ弾みをつけた。正木コーチは「ここから、また雪の中でトレーニングするので、もっともっと強いチームを目指していきたい」とさらなる高みを見据えた。