J1北海道コンサドーレ札幌は24日、沖縄・金武町で九州リーグ沖縄SVと今季初となる練習試合(45分×2)を行い、2-0で勝利した。1本目の21分に、大卒ルーキーFW小柏剛(22)が先制ゴールを決めた。外国籍FW陣が不在の中、“チーム1号”を奪い存在感を見せた。

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今季初実戦。小柏の気合がプレーでも伝わってきた。昨季主力が中心の1本目45分間、ワントップに入ってプレー。最前線で何度もゴールに迫りシュートを放った。外れれば悔しがった。札幌の21年最初のゴールを生んだのは21分だった。MF駒井からのパスに右足を振り抜いた。ネットを揺らして先制点を挙げた。「FWなので狙っていた。自分のいいところにボールが来ていいターンができて、練習でやっている形を出せた」。貪欲に求めた結果を初戦から出した。

この日プレーしたワントップやシャドー(1・5列目)の前線は、現在入国後の隔離期間中のためチームにまだ合流していない外国籍選手がそろうポジションだ。昨季チーム最多9得点のブラジル人FWアンデルソン・ロペスらとポジション争いをすることになる。「自分の良さを存分にアピールして、しっかり勝っていきたい」と話していたとおり、彼らが不在の間のチャンスをしっかり逃さなかった。

特別指定選手だった昨季、チームに同行できた期間は短かったが、公式戦に5試合出場した。まだ得点は挙げていない。今季は「チーム内得点王」を目指しているルーキーは、たとえ練習試合でも「今シーズン初ゴールを取ってやろうって気持ちで入った」。その士気の高さで1年目からの活躍が期待される。

状態はすでに実戦モードだ。キャンプ直前まで明大で全国大会に出場していたため、「体のキレが出て動きやすい」と自信をみせる。167センチのアタッカーは、勝利をもたらすエース候補として「僕の得点でチームを勝たせられるようにいい準備をしていきたい」と頼もしく言った。【保坂果那】