全日本大学サッカー選手権の代替大会で、神奈川県リーグの東海大が、8人のJリーグ内定者を擁する法大に競り勝ち、20年ぶりの全国優勝を果たした。県リーグ所属チームの全国制覇は初。徹底した堅守速攻のスタイルで明大、順大、法大と関東1部の強豪を連破し、日本一に輝いた。

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最後まで東海大の「青い壁」は崩れなかった。相手にいなされても、めげずに激しいプレスを続けシュートには体を張ってブロックし続けた。攻撃はロングスローとセットプレーが武器。後半27分、CKの流れからDF水越が押し込んだ1点を守りきり、関東1部より2つ下のカテゴリーとなる県リーグから頂点に立った。

県リーグに降格した今季、今川監督が8年ぶりに指揮官に復帰。走力と守備の構築に力を注いだ。ボールを保持する攻撃サッカーとは正反対で、選手が反発した時期もあった。だが、いい守備からいい攻撃につなげて勝つ成功体験が続き、選手も納得してハードワークに取り組むようになった。DF面矢は今季J2に昇格したチームもボール保持率が低かったことを挙げ「ポゼッションの相手をこのスタイルで覆そうと話していた。実現できて良かった」と胸を張った。堅守速攻の青い壁が、来季の関東リーグをにぎわせそうだ。