リバプールを混乱させたウエストブロミッチ・アラダイス監督の秘策…「勝利の気分」

スポーツ報知
ウエストブロミッチ・アラダイス監督

プレミアリーグ第15節 12月27日現地時間午後4時30分キックオフ(英国リバプール アンフィールド)リバプール1-1ウエストブロミッチ

 ジョーダン・ヘンダーソン85、カーティス・ジョーンズ49、ウエストブロミッチ48。これは前半の成功パス数のデータ。しかもリバプールの前半のボール支配率は82%。この数字を見るだけでもこの試合が極端なワンサイドゲームだったことが分かる。

 しかし結果は1-1ドロー。敵将アラダイス監督は2000年代に弱小ボルトンを率いて、しぶとくプレミアに残留し続け、最終的には欧州戦に導いた名将。西澤明訓と中田英寿を獲得したことで、日本のサッカーファンにもおなじみの監督だ。

 その百戦錬磨の監督が、6人で最終ラインを築き、フィールドプレイヤー10人全員で守る”ドロップ10”を徹底し、イングランド王者のホームで勝ち点1をもぎ取った。

 試合後、66歳となった老将は「(今日のドローについて)我々がラッキーだと人は言うだろうが、選手が(私の戦略に)良く対応してくれた。そして終盤に数少ないチャンスをしっかりものにした。就任して間もないが、(監督就任して)2試合目でこの結果。これは勝ちに等しい気分だ」と語ってご満悦。

 一方苦い引き分けに終わったクロップ監督は「6-4-0のフォーメーションに対するのは、厳しい挑戦だった。そして、ウエストブロミッチがしっかりと仕事をしたと言わざるを得ない。勝ち点1はフェアーな結果。我々は試合を決めきれなかった」と語って、アラダイス監督の戦略に脱帽した。(森 昌利)

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