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清水のアイコン・現役レジェンド…FW鄭大世が契約満了にて退団 「5年間最高のサポーターの前でその経験と多くのゴールを決めれたし、昇格の感動は体に刻みこまれてます」

2015シーズン夏に入団後、2020シーズン夏にアルビレックス新潟に期限付き移籍するまで約5年間、エスパルスのために尽くしてくれたFW鄭大世が契約満了のため清水を去ることになりました。

これもコロナの影響でしょうか…説明するまでもない実績を誇り、今シーズンも新潟移籍後にハーフシーズンで9ゴールを決めた選手。清水のアイコンとして来シーズン復帰することも期待しておりましたが、コロナでおそらく経営が厳しい中、費用対効果的にも難しかったのでしょうか…残念、無念。

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鄭 大世選手 契約満了のお知らせ(清水公式)
https://www.s-pulse.co.jp/news/detail/46335

このたびエスパルスは、アルビレックス新潟に期限付き移籍しておりました鄭大世選手と来季の契約を締結せず、今季をもって契約満了とすることを決定しましたので、お知らせいたします。

鄭 大世 (Tese CHONG) FW

【出身地】
愛知県

【生年月日】
1984年3月2日

【身長/体重】
181cm/80kg

【選手歴】
愛知朝鮮初級学校 - 東春朝鮮初中級学校  - 愛知朝鮮中高級学校 - 朝鮮大学校 - 川崎フロンターレ(2006) - VfLボーフム(2010) - 1.FCケルン(2012) - 水原三星ブルーウイングス(2013) - 清水エスパルス(2015.7月) - アルビレックス新潟(2020.8月※期限付き移籍)

【代表歴】
北朝鮮代表

【今季成績】
J1リーグ(2試合/0得点)、J2リーグ(26試合/9得点)、リーグカップ(2試合/0得点)

【通算成績】
J1リーグ(181試合/65得点)、J2リーグ(63試合/35得点)、リーグカップ(33試合/8得点)、 天皇杯(18試合/9得点)

【コメント】
『来年は日本平の桜の下で家族写真が撮ることができなくなりました。清水で5年。子供がずり這いから、クロールや側転ができるほど成長しました。毎日元気にトランポリンで飛びまくってます。昨日お風呂で成長した体をみて、満了という事実を胸に抱きながら、感慨深く二人を強く抱きしめました。妻もキムチを本当に頑張ってくれました。時が経つにつれどんどん愛が深まってます。それと同じように清水という街とクラブを家族のように愛してます。現役15年で初めての契約満了です。ドイツ時代、内田、香川、安田と、いずれ俺らにもその時がくると話してました。でもこれほど清々しいのは、豊かな現役生活を過ごしてきたからだと思います。清水では特に多くを手にしましたが、それでもまだこれだけ強く苦しさを感じるのは欲深さゆえであり、欲してる以上、飢え続けるということに気づいてから、新潟では欲せず、先も過去も考えず、周りの判断に反応せず、今何ができるかだけ考えてプレーしました。またこの戦ってる感覚を経験できて本当に幸せでした。 清水では5年間最高のサポーターの前でその経験と多くのゴールを決めれたし、昇格の感動は体に刻みこまれてます。 調子に乗ってて人間関係で揉めることもありましたが、最後は愛するチームメイトと最高の関係を築けました。ずっとここで家族と暮らしたかったですが、ここでの功績を胸に堂々と清水の地を家族と手を繋ぎながら笑顔で後にしたいと思います。ニュースで満了の選手の”感謝しかないです”というコメントを読み、心の中では不満で怒り狂ってるんだろうと思ってましたが、僕の心からも素直にその言葉が浮かび上がってきます。みんなこういう気持ちだったんですね。感謝しかないです。ありがとうございました 』

2015シーズン、下位に低迷した清水に入団後は即戦力とはならずにチームを窮地から救うことはできませんでしたが、J2に降格した2016シーズンからは本領発揮。

特に夏にエースFW大前元紀が負傷で離脱後は期待を一身に背負いゴールを量産。26ゴールで堂々のJ2得点王となり、チームの1年でのJ1復帰にもっとも貢献しました。アウェイ・ジェフユナイテッド千葉戦で後半ATに決めた決勝ゴールは今でも伝説級の輝きを放つシーンです。また最終節のアウェイ・徳島ヴォルティス戦では決勝点となるFW金子翔太のゴールをクロスでアシストしています。

ゴールを決めるだけではなく当時の若手選手、金子DF松原后らを叱咤激励しながら成長を促し、その後の主力へと飛躍するサポートを続けました。

2017シーズンには主将に。怪我人が続出し、本人もケガに苦しむ中、チームはJ1残留崖っぷちの状態でしたが、終盤に復帰。残留がかかった最終節にはFWルーカス・ポドルスキ率いるアウェイ・ヴィッセル神戸戦で3点目となるダメ押しゴールを決め、J1残留に導きます。

2018シーズン以降は怪我や監督の方針などで出場機会が減っては来ましたが、2018シーズンは長期の怪我明けで途中出場したホーム・サンフレッチェ広島戦で復帰後即ゴールを決めたり、2019シーズンには開幕以降調子が上がらない中で迎えたジュビロ磐田との静岡ダービーで先制ゴールを決め、シーズン初勝利に貢献したり、節目で印象的な活躍を見せつけてきました。

2020シーズンは新体制になったあともベンチには入っていましたが、清水でのリーグ戦出場はわずかに2。その後、出場機会を求めて新潟へと期限付き移籍していました。そして移籍していた新潟では上述の通り9ゴールを決める活躍でまだまだ活躍できることを自ら証明したテセ。復帰の期待もありましたが、清水との契約は満了となり、新潟も契約を延長しないことを発表しています。

 

テセが清水にいた期間は、川崎フロンターレ時代の4シーズン半を抜いて自身の在籍クラブとしては最長期間に。すっかり鄭大世といえば清水の印象が強くなり、試合に出なくてもチームにとって象徴的な選手でした。

また、普段から後輩の面倒見も良い選手ですが、特に試合に出ていない期間には試合に出られない若手選手にも寄り添い、ベテランとしてプロ選手の模範を示し続けて来ました。

2020シーズンからはテセが目をかけてきた早稲田大学FW加藤拓己の入団が決まり、共闘も楽しみでした。

本人は尊敬する川崎フロンターレMF中村憲剛選手が40歳まで現役を続けたことで、40歳までは現役を目指す気持ちを強めていたと思いますし、それが清水でのことになるとサポーターとしては信じていただけに、この契約満了はあまり予想をしておらず、非常に残念なニュースとなってしまいました。

 

最後のコメントで「感謝しかない」と語っていますが、こちらこそ感謝しかないと言いたいです。

2016の昇格、2017の残留、2018の飛躍はテセのおかげであることは疑いようもなく、その後の2019、2020シーズンにはテセの意思を継いだ若手たちが苦労しながらもチームを作ってくれています。

今シーズンでテセはチームを離れてしまいますが、テセがチームに残した魂は受け継いでいかないといけないですし、そしてさらにそれをクラブの哲学に落とし込んで行かなければなりません。

 

5シーズン本当にありがとうございました!来シーズン以降も当然プレーを続けるでしょうが、清水サポーターはもちろんテセを応援しますし、もし対戦相手としてアイスタに来るようなことがあれば、万雷の拍手で迎えるでしょう。その時を楽しみにしたいと思います。

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