明治安田J1第31節第3日(5日、ニッパツほか)「明治安田生命Jリーグ」で、横浜FCは来季からベルギー2部リーグのロンメルに移籍するFW斉藤光毅(19)がドリブル突破から先制点をアシスト。鳥栖と1-1で引き分けた。名古屋は柏に1-0で競り勝ち、勝ち点59として暫定2位。C大阪は札幌を3-1で下し、3連勝で同58。既に優勝を決めている川崎は清水と2-2で引き分けた。
先に旅立つ先輩に惜別のゴールを届けた。0-0の前半ロスタイム、横浜FCのFW斉藤が左サイドをドリブルで攻め上がった。タックルをかわして切れ込むと、最後は相手の股を通して中央へ折り返し。MF松浦の先制点をアシストした。
「この試合では、絶対に結果を出してやろうと思っていました」
緩急をつけた絶妙なボールタッチに鳥栖のDF陣はついていけない。右足で直接ゴールに流し込んだ松浦も「合わせるだけだった」と感謝。来季からベルギーへ渡る若武者には、この試合にかける思いがあった。
ベトナム1部リーグに移籍するMF松井大輔はこの日限りで退団。2010年W杯南アフリカ大会などで活躍した39歳の名ドリブラーを、19歳の斉藤は手本にしていたという。「さびしいですね。いろんな話をしてもらい、プレーからも学んだ。見習わないといけないと感じていた」。スタンドで見守っていた先輩に、最高のはなむけになった。
「自分も松井さんと一緒に同じ気持ちで、頑張っていきたい」
来季は2人とも新天地でプレーする。あどけなさが残る表情に決意がにじんだ。19年U-20(20歳以下)W杯で活躍し、飛び級での東京五輪メンバー入りが期待される逸材。残り3試合で全力を尽くし、欧州へ飛び立つ。(宇賀神隆)